57-1 ハーレムの勧め
「お兄ちゃんお帰り! お風呂にする? お風呂にする? それとも、お、ふ、ろ?」
「なんで風呂ばっかりなんだよ!」
「えーーーだって今日は私がお風呂の係なんだもん!」
「ちょっと栞! また抜け駆けしてええ、今日は僕が裕をお迎えする日だろ!!」
「だって美智瑠ちゃん、ただお迎えするだけじゃない、お兄ちゃんつまんなさそうなんだもん、私の時はお帰りのチューしてるのに~~」
「み、皆の前でするもんじゃないだろ!」
「もう、相変わらずなんだから」
「裕お帰りぃ、ご飯にするよねぇ? 着替えてぇ手をぉ洗ってぇ来てねぇ」
「ああ」
「あーーもう、今日のお迎えは僕の仕事なのに~~」
高校を卒業、そのまま大学に進学、なんと全員同じ大学に、
とある県の大学に入学し晴れて親元から離れ独り暮らしをする事に、あ、まあ妹も付いて来ての二人暮らしする事になった、なったんだけど色々あって今現在皆と暮らす事になってしまっていた。
「じゃあ~~お兄ちゃん着替えは私が~~」
「ちょっと栞! 僕がお迎えなんだから僕が」
「もうしたでしょ、お兄ちゃんのお世話は私の仕事なんだから、勿論、夜のお仕事もね」
「よ、よ、夜のって、よ、夜のって」
「勿論ベットの上でのお世話だよ」
「べ、べ、べ、べ」
「もう相変わらず美智瑠ちゃんはうぶなんだから、ほらお兄ちゃん今のうちに~~」
妹に背中を押され部屋の前に、えっと……あれ? なんかおかしいな、部屋の扉は今のと同じな気がする……
なにか違和感を感じながら扉を開けると、部屋に居たウサギの様に可愛い生物が俺に向かって飛びかかって来る!!
「お兄ちゃま~~~~~~~♡♡♡」
「みつきいいいいいい~~~♡♡♡」
ウサギ? 何を言ってるんだ俺は、こんな可愛い生き物、他に居るわけ無いだろ、あああ、美月可愛い、俺の美月、可愛い可愛い、いつまでも撫でたい、いつまでも抱きつきたい、ああ部屋に飾って置きたい、美月美月みつきいいいいいい!!
「ちょっとお兄ちゃん! ロリは重罪だよ!」
「は? 重罪」
「先月国会で決まったじゃない! ほら死刑になりたくないなら離れて離れて」
「し、し、しけい?!!」
慌てて美月を離す、そんな重罪だなんて……もう美月と抱き合えないって事じゃないか!
くっそ目指すか!? 将来議員を、いや総理大臣を!
「ああんお兄ちゃま、いやん」
あれ? でもおかしいな……美月ってまだ小学生だっけ?
「ほら美月ちゃん、今夜の相手は私なんだから」
「今夜の相手って……お兄ちゃま遂に栞ちゃんに!! ずるい!!」
「いや、出してないから、手なんて出してないから、やってないから!!何もしてないから!!」
そうだ、そうだよ俺は決めたんだ、栞には手を出さないって。
「ねえぇまだ着替えてぇないのぉ? 今日はぁ精力の付くものぉ一杯作ったんだからぁ、ねえ~~ゆう~~~~一杯食べたらまた私の胸でぇパフパフさせてあげるぅ?」
パパパパパパパフパフって、ああ、麻紗美のパフパフって死ぬほど柔らかそう……でも……また?
「こら! 裕君、まだ貴方は子供なんですから! 駄目ですよ! 私以外とそんな事をしては!」
「えええ? せ、先生! な、何故ここに」
ツインテールを振り乱し、麻紗美の後ろから現れる先生……えええ?
「あら私も卒業と同時に一緒に大学に来たんじゃない忘れたの?」
「大学に? え、生徒として? 先生? 教授?」
「ストップ! お二人とも! それは校則で禁止されてます、生徒会長として見逃がせません! 校則で裕君は私としかHな事をしては行けないってこの間決めたじゃないですか!」
「会長! それは僕が、副会長である僕が反対したじゃないですか!!」
「だから貴女は役員を副会長の任を解いたんです! ここは生徒会関係者以外は立ち入り禁止です、今すぐ出ていきなさい!!」
「今はもう生徒会長じゃ無いだろ! 関係無いあんたこそ出ていけ!」
「ちょ、ちょっと待って、ここは俺の家で俺の部屋だ、喧嘩は止めてくれ」
「そうよ! お兄ちゃんと私の愛の巣なのよ、皆は出ていって! そして私とお兄ちゃんは遂に今夜結ばれるの!!」
「結ばれないから、ちょっといいから皆一旦出ていって、着替えるから!」
「お着替えならわたくしがあああじゅるじゅる、むはあ」
「セシリー何処から出てきた!、な、なんだその格好は!!」
ネグリジェ姿のセシリーが押し入れを開けて突如姿を表すってなんだこれ?
「あーーーセシリーーずるい! 私も~~」
皆が次々と服をって、やーーめーーてーーーー
「いいから皆出てけ~~~~~!!!」
俺は服を脱ぎ始めた皆を部屋から押し出し扉の鍵を閉める……
「はあ、はあ、はぁ~~~~~~」
なんなんだ一体、俺は誰も愛せない、だから誰にも手を出さないって決めたんじゃ……なんで皆と一緒に……暮らして。
「ん?」
その時何か気配を感じ振り向くとベットの布団がもぞもぞっと動き出す……
「誰だ? いつの間に?」
俺はそのかけ布団を一気にめくった。
「いいから全員出てけって…………うわあああああああああああああ!!」
掛け布団をめくるとそこには……全裸の雫が!!
「あん……ちゃん……いいよ」
「いいよって……、いやいやいやいや、ちょっと待ってくれ、俺は、さっきから言ってるだろ、誰にも手を出さないって」
雫から顔を背けながら俺は自分がかつて宣言した、覚悟を決めた話しをする。
「何故?」
「俺は……誰も愛せない、だから誰にも手を出さないって」
「うふふふ、なら大丈夫、私もあんちゃんが一番じゃないから、だから……いいんだよ、私は愛さなくても」
そう言って雫が俺に抱きつく……ああああああぁぁ…………、そうだ、そうなんだ雫は栞に似ている……似ているんだ、とてもよく似ているんだ、顔も体型も……だから今裸で抱きつかれている、この感覚、以前栞と抱き合ったあの感覚にそっくり……だ、駄目だ……俺はもう……
「あんちゃん、私はいいんだよ、愛さなくてもいいんだよ、栞ちゃんの代わりでもいいんだよ」
「う…………し、雫…………良いのか?」
「うん!、さあ、あんちゃんの思いを想いをその重い気持ちを、思う存分に私で果たして、そして私で果てて~~♡」
「し、雫!!」
俺は雫を抱きしめた、抱きしめ返した、ああ遂に俺は……
『バアアアンッ!!』
俺が雫を抱きしめ返した瞬間扉が開く……縦に……そう、開いたんじゃない壊れたんだ、鍵が掛かっている扉が漫画やアニメで見る様にベタに部屋に倒れて来た、そしてその扉を蹴ったのか、部屋の入り口には足を華麗に伸ばした一人の女子が立っていた……
「殺す!!」
「ひいぃ」
そこに立っていたのは澪だった、澪が物凄い形相でゆっくりと部屋に入ってくる、手には日本刀を携えてってうわあああああああああああああ!!
「殺してやる」
携えている日本刀を振り上げる、上段の構えで俺にジリジリと迫って来る澪、ま、まずい、本気だ……
「ま、待て、まだ、何もしてない、手は出してない、そ、そうだよな雫!」
俺は抱きしめている雫に確認する、まだ何もしていない、だから……
「お、お姉ちゃん! し、雫……怖かった……」
雫は俺の腕からスルリと抜けると澪に抱きつくとそう言った……えええええええええええええええええええええ、雫!!
「雫に、私の雫に、しねええええええええええええええええええええ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!」
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