1-2 ザギンのギルド達

FF帰りに築地へ向かう集団がある。

まばらな観光客、

日中の賑わいを残す通りをすり抜け、

乾物屋の細い路地裏へ入る。


「5人!椅子とテーブル借りるね、あとビール」


路地裏の先には小さな居酒屋がある。

観光客は気づかない市場労働者の憩いの場だ。

この集団は付近の在勤者がほとんどだ。

路地裏の店もポータル配置も暗記してる。


20:30 路地裏の青空屋台に居酒屋からビールが運ばれる。


「カンパーイ」

「うまーい」

「何すんだっけ?」

「もう1杯」

「もう、だから、、、」


作戦の概要はこうだ。

日比谷から有明へ真っ直ぐ伸びる晴海通りがある。

直線的に並ぶポータル群は背骨と呼ばれる。

東京湾の対岸から晴海通り背骨へリンクして、

巨大CFを作るのが今回のプランだ。


「準備は?」

「何すんだっけ?」

「もう1杯」

「もう、だから、、、」


今回の背骨は全長2km。

銀座から勝どきまで28ポータルを利用する。

両辺へ2本づつ渡したい。

荷物番を1人残して街にでる。

ざっくり2手に分かれて鍵掘りを開始した。


「勝鬨橋2本ゲットあと何本?」

「歌舞伎座は揃ったよー」

「2mのペットボトルは対象?」


インカム越しに街の喧騒が流れる

荷物番は几帳面に鍵帳簿を付けて数を確認する


「全部揃ったよー皆戻ってきて」


青空屋台にエージェント達が戻ってくる


21:00 青空屋台に人が増えた。


掘った鍵を整理して鍵カプセルを作るエージェント

お店を手伝うエージェント

最初に来た人数の倍ぐらいだろうか。

お酒も進む、誰がエージェントで、

誰がエージェントじゃないのか分からない。


今度はゆっくり呑める、夜はながい

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