女々しい僕の転性記

熾埜

プロローグ

その1

僕は小さい頃からみんなから女の子っぽいと言われながら育ってきた。お父さんは少し戸惑いながらも普通に男として接してくれたけどお母さんやお姉ちゃんは休みになるといつも女の子の服を着せようとしてきた。

それが嫌な僕は少しでも男らしく見られるように一人称を俺に変えたり(みんなから笑われたので一日で元に戻した)彼女を作るために努力(告白した娘から女の子にしか見えないから無理。と言われて家で泣いた)したりしていたけどまさかほんとに女の子になっちゃうなんて思ってもいなかった。


「どうして僕こんなことになっちゃったんだろう…。はぁ…。」


水面に映る長い金髪の少女を見ながら僕はそう呟いた。

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ある日のこと、僕はいつも通り男らしく見えるように頑張って過ごしていた。周りからはちょっと肩を張ったの女の子に見えるらしいけどそれでも頑張りたかった。その日の学校が終わりいつもの道で帰宅している時おかしなことが起きた。急に僕の足元が光りだしたのだ。周りには友達や他の人もいたのにそれに気づいた様子の人はいなかった。結局その後は何もなく、一緒に帰っていた友達も見えなかったらしいので疲れていたのだとひとり納得し家に帰った。今考えるとそれは予兆のようなものだったのだろう。

次の日僕がお風呂に入っている時は起きた。帰り道と同じく足元が光ったのだ。どうせ疲れているだけだろうという考えは急に強くなった光によって打ち消されることになった。光が収まり目を開けると僕は広い場所にいた。

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