第112話 『レ・プティ・リアン』 モーツアルト

 『宇宙人』さんのことではありません、念のためです。


 ケッヘル番号は、Anh10(299b)(Anhはアンハング(付録)、()内はケッヘル第6版での番号。

 

 1778年の5月6月に書かれたらしき、モー先生には珍しいバレエ音楽とのことです。


 ジャン・ジョルジュ・ノヴェールさまという振付師・舞踏家さん(現代バレエの創始者とか・・・)のために作曲されたのですが、全体は21曲からなるものの、初公演から(1778年)以降は忘れられてしまい、1872年になってパリ・オペラ座で楽譜(筆写譜)が発掘されたとのこと。


 ところが、もともと、全部をモー先生が書いたわけではないことは、ご本人が証言していたようですが、大体どれがモー先生が書いたものかの確証が得られておらず、いまだ分からないのだそうです。(最近の動向はつかんでいないので、新発見があったかも。)


 このなかでも、『パントマイム』という曲は、『あらららら~ どっかで聞いたよなあ~~!』と思うだろうなあ、と思う曲です。


 やましんも、どこで使われていたかのか、さっぱりと思い出しません。※


 この『レ・プティ・リアン』という曲名は『ちいさいもの』くらいの意味合いだそうです。


 幼年期に訪れたパリでは、神童としてもてはやされたけど、この時の再訪問では、自作オペラの上演はとてもできそうにない状況になっていて、ほとんどなにも良い事がなく、お母さんを亡くすと言う哀しい事態になったなかで、この時、舞台に掛けられた唯一のモー先生作品だったようです。


 楽しい音楽ですが、そう思うと、ちょとむなしい気分にもなるというもの。


 なお、1778年には、あの『超うつうつ音楽』の大傑作、『ヴァイオリン・ソナタホ短調K304』が書かれています。



 ************うき 👼 うき ************


※ あ、そか、ハイドン先生に、似てるんだ。


(参考) 『モーツァルト事典』 東京書籍 1991年

 

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