第107話 『ウィーンの森の物語』J.シュトラウス(Ⅱ)
『美しく青きドナウ』『皇帝円舞曲』あたりに、真っ向から対抗できる名作。
1868年の作曲。
日本だと、明治維新の時期。
まず、この大規模なワルツは、『チター』が入るのと入らないのとで、まったく格調の高さが違います。
いろいろ事情があって、チターぬき、あっちこっち省略ありの演奏であっても、
良い音楽であることは変わらないとしても、やはり、それは、りーぞなぶる格安版という雰囲気になるのはやむ負えません。
お近くの地域オーケストラの場合は、そうであっても、きちんと聞かせていただけるというありがたみは、深く感謝して聞かなければなりませんが、せっかく録音で聞くなら、是非チター入り割愛なしのCDも、一枚はどうぞ。やましんはレコード屋さんじゃないので、いわゆる宣伝はしませんが。
J.シュトラウス(Ⅱ)先生は、当時大変な人気があり、演奏会では花束が大量にやってきたようです。(花束さんが自分で歩いては来ないので、どなたかが持ってくるわけで、それも、女性からのモノが非常に多かったらしいです。)
そこで、妻がシュトラウスさんに花束を一生懸命贈るのが気に入らないある紳士が、シュトラウス先生に『決闘』を申し込んだこともあったらしいです。
シュトラ先生は、山盛りになっている花束の収蔵室に紳士をご案内して、『どうぞ奥様のものをお持ち帰りください』と、おっしゃったっ、とかですが・・・
その後どうなったかが、わからないのです。
大体こうした小話は、続きを知りたいところなのですが、そこんところは分からない場合が多いようです。
でも、シュトラ先生がこのときに、決闘で亡くなったというお話は聞かないので、そういう展開にはならなかったんでありましょう。
日本では、1889年成立の法律により、決闘は禁止されているとか。
『決闘罪ニ関スル件』明治22年法律第34号。
全6条で構成されていて、『刑法』とセットで適用されるとか。
昔のモノだろうと思ったら、最近は少年どうしによる事例が増加しているんだとかであります。
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