第97話 『ピアノ協奏曲第2番』 ショスタコーヴィチ

 ひえぇ~~! この『第2楽章』は、ほんとにショスタコ先生の音楽なのかしら?


 と失礼なことを思ってしまうくらい、ピュアで素直で(同じか・・)ひねくれてない、美しすぎる音楽です。


 どうやら、息子さん(マキシムさん)のために書いたものだったようなので(1957年作曲)、あえてこうなのかも、と思ったけれど、それにしては両端楽章は、しっかりショスタコ節なので、これ自体が、パロディー的に、すねているため、かえって、まっすぐになったのかしらあ、とか、あくまで失礼な事を考えてしまうやましんです。


 プロコフィエフ先生に比べ、大変、混み入った意味深な音楽を書くところが、ショスタコ先生の持ち味(プロコ先生の底が浅いと言ってるのではないです。はい。)ですので、この純情可憐な美しさが、途中で裏切りなしに、『第2楽章』全体を貫いているということ自体が、ちょっと驚きなんです。


 大変、じゅわじゅわな癒し効果もある、良い音楽です。


 また『第1楽章』も『第3楽章』も、しろとにも大変聞きやすく、しかも面白い音楽なので、『うきうき』でもあり、とても好感の持てる作品です。


 『ピアノ協奏曲第1番』は、トランペットのソロが入る、面白い事ではさらに上を行く音楽ですが、純粋なピアノ協奏曲とは、ちょと異なる側面があります。


 

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