第7話 『スウェーデン狂詩曲第1番「夏の夜の徹夜祭」』 アルヴェーン
これこそ、アルヴェーンさん屈指の人気作品です。
まず、曲の最初の部分は、日本でもとても有名なところだと思います。
きっと、そうなはずです。
たぶん、そうですよね。
そうした、気がするのですが・・・
この部分、実際昔はよく、テレビやラジオで耳にしたものなのです。
最近は、あまり聞かない気もしますが、どうなのでしょうか?
ここは、楽しいフォークダンスなのです。
北欧の民族衣装をまとったみなさんが、楽しそうに踊っている姿が思い浮かびますでしょう?
まあ、残念ながら、まだ行ったことはないのですが。
この「夏の夜の徹夜祭」というのは、「夏至のお祭り」なんだそうで、夏の短い北欧では、大変重要なお祭りと聞きます。
まあ、お祭りと言えば、日本では『盆踊り』ですね。
子供時代のぼくは、「ぼろり」と呼んでおりました。
当時、ぼくが住んでおりました町内の人気曲は「東京音頭」「花笠踊り」「炭坑節」というところが、上位三つだったんじゃあないかと思います。
いやまあ、それに比べてはちょっとまずいのかもしれませんが、ぼくの中では、この三曲に匹敵する名曲なのであります。
中間部でちょっと寂しい雰囲気に傾くものの、これが起爆剤になりまして、後半部分はまた、絶好調のダンスとなります。
先の三曲のレコードが、次々に休みなく、連続で流されるみたいな感じです。
もう、最高に盛り上がるというわけですね。
・・・ ・・・ ・・・
ところで、たとえば、ぼくが町内会の役員をしている時に「盆踊り」の場で、突然、勝手に、大好きな、「ウインナワルツ」を流したり、この「スウェーデン狂詩曲」や、あるいは「ルーマニア民族舞曲」や「トレパーク」を流したりしたら、いったい何が起こるのでしょうか?
皆さんが大喜びして、それぞれの舞曲を踊って楽しむでしょうか?
賞賛してくださるでしょうか?
まあ、直ぐに中止させられて、直後の役員会で何が起こるか、分かったものではないでしょう。
法的に罰せられるかどうかは、わかりませんが、迷惑条例あたりに触れちゃうかもしれません。
「盆踊り」ですからね。
基本的には神様に奉納するわけです。
しかし、もしかしたら、その地域の特性によっては、許されてしまうところも、無いとは言い切れないでしょう。
まあ、日本酒では無くて、その場で自宅から持参した、ビールやワインやウォッカを飲んでも(お酒は二十歳から!)、飲酒運転とか暴力沙汰とか起こしたのならばともかく、そうでなければ、まずお咎めがあるとは思えません。
人類がアフリカで発祥し、世界に広がったということが正しいとして、故郷を旅立つ頃には、もう歌も踊りも、きっとあったでしょう。
ちょっと、かたい話できょうしゅくなのですが、・・・・・・・
クルト・ザックス様の古い本を見ても、『・・意味と価値とは原始音楽においては、その主要な特質をなしている・・・結婚、出産、成年式、あるいは、葬式、等ーに欠くことのできないものである。・・・フュラー・ハイメンドルフが巧みに述べているように・・・「・・・ついには舞踏という統一体にとけこむ・・・」』(クルト・ザックス著 福田昌作訳「音楽の源泉」音楽之友社 昭和45年 から)とありますが、日本人の踊りも、この地球世界の中で、完全に孤立したものではないはずです。
どこかの、何かと、きっと、つながっていたのだろう・・・・・・と。
将来、宇宙時代なって、映画のように大型宇宙ステーションに多くの宇宙人が集うようになったらば、あなたがそこで、出身地の踊りを歌って踊ったならば「おお、これが地球人の舞踏か!」と言われるでしょう。
それが、あえて日本発なのか中国発なのか、ロシアなのか、ということは、マニアか学者でもなければ、そう感心は持たれないでしょう。また、あなたも、たとえば銀河系内の『ノミ・スギー』星人の踊りを見て、「おおこれが『ノミ・スギー星の踊り』か、良いものを見た」、という感じになるでしょう。
さらに進んで、多くの銀河の生物と交流が始まれば、「おお、これが『アンドロメダ』の踊りかあ!」とかいうことに拡大されるかもしれません。
ちょっと、わるのりですけれどね。
まあ、ぼちぼち、そう言う時代に備えて行っても、悪くはないように思います。
************ うき ✨🌠🎡✨ うき ************
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