第3章 VS同窓会殺人事件:智香

第14話同窓会殺人事件

僕は酷く酔っ払っていた。

どこを歩いて来たのか分からない。


「大丈夫ですか?」

「ああ、すまないね」


僕は路上で倒れ込んだ。

かなり酒が回っていた。


「酒、飲み過ぎですよ。

タクシー呼びますね」


そう言うと、智香ともかはタクシーを止めた。


「溝の口駅までお願いします」

「あれ、智香も来ないの?」

「いえ、あたしは殺人の用がありますので、これで失礼します。先輩、お疲れさまでした!では運転手さん、お願いします」


智香が言うと、軽く手を振ってくれた。僕は顔を赤らめたまま酔い潰れた。智香はそのまま自宅があるマンションへと戻ると、手袋を嵌めて、階段で十三階まで上る。簡単な話、防犯カメラに映りたくないのだ。


智香は防犯カメラの位置を全て把握していた。


そのまま十三階まで辿り着くと「1133」の部屋の扉の前で止まる。窓辺から映る景色は大雨だった。コートを羽織って、マスクをし、サングラスを装着。ポケットから包丁を取り出した。


「……」


呼び鈴を鳴らすと、同級生である男の子が現れる。


「来たな、入れよ」

「お邪魔します!!」


智香は入った。


「脱いで、そのベッドに寝ろよ」

「……」


「早くしろ!智香……

ベッドに仰向けになって、オッパイを突き出すんだよ!!」


あたしが躊躇ためらっていると、少年が舌打ちをしてあたしを勢いよくベッドへと押し倒した。これから自分が死ぬなんて考えていないだろう。


「可愛いな。智香……」


少年が言う。

するとあたしは少年の背後へと回り込み、少年の首へとロープを巻き付けた。そのまま乱暴に巻き上げる。苦しそうな呻き声が部屋へと響いた。


「ぐわああ!!」


少年の悲鳴が響く。


「死んでください」


あたしは何度も包丁で、少年の背中を刺した。部屋はたちまち血まみれになる。遠くで雷鳴が奏でた。

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