第4話河川敷の殺人

男児と思われる白骨遺体が発見された時、スタジオ内は騒然となった。こんな事は初めての経験なのか、番組スタッフも困惑している様子だった。


そして番組が終わり、透視は成功と言う形で幕を閉じた。

あとは警察に任せよう。


「あの」


観客席にいた由香が挙手した。


「なんでしょうか?」

「3点ほど、エリカ様に伺いたい事がありまして」

「どうぞ!」

「ありがとうございます」

「ああ、君は女子高校生探偵で有名でしたね」

「ありがとうございます」


すると元警部が言った。


「またペテン師か」


そう告げると彼は「失礼する」と言って早々と楽屋へと戻ってしまった。彼の後ろ姿を見送ると、あたしはエリカ様へと向き合った。


「まさか、あなたも疑っているのですか?」

「と、とんでもないです!彼は知りませんが、あたしはあなたのは本物だと思っていますよ!エリカさま」

「良かった」


(僕だってエリカ様の力は本物だって思っていますよ!)


僕はそれを眺めながら、見守っている。


「それで話と言うのは……」

「霊能力って、頭の中にイメージが浮かぶのですか?」

「………ええ」

「つまり、頭の中に河川敷が浮かんだと」

「そうです!」


エリカ様は席を立つと、フードを被った。


「そして青いビニールシートが見えたということですか?」

「そうです!」


僕が言う。


「由香ちゃん、何を疑っているんだい?」

「…………」


僕の質問に由香ちゃんは答えてくれなかった。

すると、エリカ様はそのまま楽屋へと向かってしまう。


「あたしもそろそろ……次の番組を控えているんだ」

「ああ、すみません」


エリカ様は、そのまま楽屋へと向かった。


「それで、どうするの?」

「……犯人はあの人だ!間違いない」


「推理は必要ないよ、ワトソン君!」


彼女は冷めた瞳で告げた。

まあ、そうだろうね……

登場人物、少ないし……


~解決編につづく

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