故意に恋させコイしがる!?
十坂 翔
第1話俺の変わった友人達を紹介します!
プロローグ
俺は今、
とにかく、おかげ様で遅刻は回避できそうだ。
着地のことから目を背ければ、最も効率のいい移動手段だな。全く………
ところで。そろそろ
ヒューーーん…………ガッシャーン!
「おうおう、朝からド派手な登場だな。
「おっおはよう!葵くん!」
「ちょっとぉぉぉぉ〜!
友人達から文字通り、
パッと見、なんと素晴らしい友人達だろう…となるシチュだが。
よく考えてみろ。友人が三階の窓から飛び込んで来たのに、コイツら「大丈夫?」の一言もないんだぞ!ひどくないか!
まぁ実際、これまた諸事情により俺の体は無傷なんだけど…
「おいおい、お前ら。まさかと思うが……こんな状態の友人を
なんともない体を俺はゆっくり持ち上げながら、友人達に
「実際、どうもないんだろ〜」
通常とは逆の方向でと言って伝わるかはわからないが、背もたれに
「
「ごっごめん!私、びっくりしちゃって……あっあのぉ…大丈夫?」
続けざまにちょっと小柄な少女、友人Bが声をかけてくれた。こいつは嘘をつくようなやつじゃないし、本心で言っているのだろう。いつもいつも優しいやつだ。
「おっおう!俺は大丈夫だ。あっありがとな、
俺が少しキョドっている件については目をつむってほしい………
「もぉ
友人Bと比べると、少し大人な
「おいおい
「おいおい針真くん。君が私を恋愛対象として見ていたなんて、初耳だぞ」
「誰もそんなこと、言ってねええええぇぇぇぇーーーーー」
とんだ勘違い野郎だな全く………
「もしやもしや〜萌々菜ちゃんはそれを狙っていたのかなぁ〜?」
友人Cが友人Bに
「えっ?えええ?ミチルちゃん!?わわ私はそんなつもりで言ったんじゃないよ~?」
明らかに動揺している友人Bに友人Cが追い打ちをかける。
「あれれ〜何で疑問形?動揺してる?もしかして〜図星〜?」
「だっだから、違うってばーーーーー!!」
ガールズトークについていけなくなったので、ここらで少しコイツらの紹介をしておこう。
友人AだのBだのって言っていたら、二十六人しか
まずは友人Aこと
「
古くからの友人で、諸事情により指先から圧縮空気の弾丸を放てる。
身長は俺よりも高く、筋肉質な体つきをしている。
次に友人Bこと
中学3ぐらいから仲良くなって、今年の春からも同じ高校に通っている。
こいつは素直で優しいし、かわいいし……―以下略―
ちなみに室岬を諸事情は抱えていない。
最後に友人Cこと
いつも勝と一緒にいて、付き合ってるんじゃないかと疑っているのだが、本人達は否定している。
こいつは諸事情により、
さっき俺がぶち破った窓ガラスも、もうすっかり元通りになっている。
後1人、紹介すべきやつがいるんだが…まだ学校に来ていないようだし。
そもそも、あまり紹介もしたくないのだが…俺をぶっ飛ばしてくれやがったのそいつだし。
「おっそろそろ朝礼の時間だな。なんか今日、転校生が来るらしいぞ」
「あぁ。聞いたよ。しかも美人って
「らしいな。だからこそ、絶対に遅刻は避けたかったからな」
ガールズトークを左耳で盗み聞きしながら、俺は勝と女子転校生の話題に移った。
「楽しみだな!!!」
「そうだな」
なんか勝の盛り上がりようがすごいな…そんなに楽しみなのか?
「ちょっとちょっと〜針真くん。転校生なんかにうつつ抜かしてると、お姫様に殺されちゃうよ〜」
「あのな…毎度毎度言ってるが、俺とあいつはそんな関係じゃないっての。そもそも、舞い上がってるのは勝の方な」
「またまた〜照れちゃって〜その態度も、一周まわって愛の形なんだねぇ」
相変わらず、とんだ勘違い野郎だ……………
「そういえば、
「
「多分だけど、愛在ちゃんって学校休んだことないんじゃないかな?」
話題がどうやら、俺の天敵こと
にしてもあいつ、俺と同様に全く心配されないな……………
まぁこれはこれで信頼の証なのかもな……
「おっおい!なんだあれは!」
なんか1人で
クラスメイトの視線をなぞり、空に目をやると、なんか人影ぽいものがこちらに向かってきているように見えた。
「なんか見覚えあるシルエットだな………」
「たった、助けてええええええぇぇぇぇーーーー」
謎の飛行物体から聞きなれた声が………ってまさか!!
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