第20話:道の駅Ⅱを造る(202306-202312)

 3月に入り海津は、レンタルオフィスが40社で240人以上の従業員がいるのでコンビニのニーズはあるはずだと思いコンビニ型の道の駅を考えた。早速、候補地を山田さんと共に車で探し始め、廃屋が一軒と古い大きなガレージの様な機械工場の廃屋が使えそうだった。また建築会社の池田社長に電話で事情を話して専門家を貸してもらう様に手配した。10分後、待ち合わせ場所に建築会社の山川部長が来た。


 まず工場跡は、鉄骨がまだ補強すれば使えるので改修できると言った。廃屋は敷地も小さいし解体増設費用がかかると言うので、工場跡地の方が広いし費用も安く済むと言った。その後、その工場と交渉してくれると言い携帯電話で電話してくれた。

 工場の持ち主も売りたいそうで交渉に来て欲しいと言われた。午後5時から山田、海津、山川部長でそのお宅へ交渉のため伺う約束をとり出向いた。訪問すると工場主の息子さんが、社長が病気で療養中というので対応してくれた。息子さん(長男)の話によると兄弟三人で相続するため困っていた様だった。山川部長があの工場は工場地区ですがご承知の様に田舎ではなかなか売れないのが実情です。もし良かったら借地権という形で税金も相手持ちで貸したらどうですかと言い相続税の点からも有利ですよと言った。そうですか相続の事で困っていたんですよと言い、借地権の相手は町役場ですというと、それは安心だと言いお願いしたいと言った。


 役場の山田さんが明日にでも書類を持参するので宜しくお願いしますと言いうと、

どれ位の賃料収入になりますかと聞くので山川部長が200坪位だから不動産の税金も相手払いだから年間50万円が良いところでしょうというと願ったり叶ったりだと言った。翌日、山田さんが書類を持参し、あっさり契約成立した。


 山川部長と建物について山田さんと海津と協議した。大きなスレートのガレージ風の道の駅にしてプレハブに断熱材を入れた事務所兼、お店にして大きなスペースを食堂にして寒い時期はは入り口を小さくして大きな断熱ボードで雪や風を防いだらいいと設計図を書いてきた。夏場はそれを取り外せるようにしておけば便利だと言った。

 残り土地をを大きな駐車場。改修工事の費用は800万円と言ってきた。海津が社長に世話になってるから今回は値切らずに了解しましょうと告げた。早速、依頼した工事期間は2週間と言ってきた。すぐ始めて下さいと伝えた。翌日、コンビニ店に置いて欲しい品名を書いたアンケート用紙をレンタルオフィスに人数分おいて書いてもらうように話した。


 データ用DVD、USBメモリ、コピー用紙、文房具、筆記用具、パン、お菓子、

コーヒー、お茶類、ジュース類の缶入りとペットボトルビール、ノンアルコールビール、焼酎、洗面用具、タオルなどを書いて、他に希望する空欄を5つ書いておいた。

 すると、空欄には、レストラン、喫茶店、居酒屋、校庭にバーベーキューが

欲しいと書いてあった。特に希望するものでバーベキューセットと生ビールいうのが数多かった。若い連中の親睦と情報交換などでバーベキューをやりたい様だ。確かに広い校庭があり場所は十分あり、今はジョギングくらいした使われていない。海津は、そうか懇親会の場所が欲しいんだ、道の駅に簡単なバーなども面白いかも知れないと感じた。


 そこで、最近入社した中にいた居酒屋バイト経験者と調理師免許もつ2人に話すと

必要ならば、手伝いますよと言ってくれた。水商売と言う位で、客が多ければ儲かりますよと言っていた。新しい道の駅は居酒屋、喫茶店、レストランが良いかも知れないと感じ、店舗の構想も経験者と相談してすすめる事にした。この方が単に品物を売るよりも利益率が格段に大きい。バーベキューと飲食店中心の構想が浮かんできた。

 そこで簡単な間仕切りでレストラン、喫茶店、居酒屋を作る様にお願いした。 

 凝っていなくて簡単なガス、調理器、シンクを格安で仕入れて作って欲しいと言うと1週間から10日間の時間がいると言い。費用は、その時でないとでないとわからないと言うのでお任せした。


 役場に戻り町長に話すと収益率が高くて投資の回収が早くなるのは大助かりだと

喜んでくれ、期待して言るよと町長が海津の肩を叩いた。3月中旬から工事をお願いした。工期は1ケ月、5月連休前の営業開始を目標とした。第二道の駅の担当者と海津で10人の職員と30人のパート・アルバイトを移住者から募集した。1週間後には応募があり5月からの勤務をお願いした。調理器免許を持った職員を中心に飲食業経験者3人が喫茶店、レストラン、居酒屋の構想を練り必要な飲料、ケーキ、パン、ドーナッツ、アイスクリーム、珈琲器具、ガラス器具、食器、大型ガス炊飯器、圧力鍋、鍋、釜、ジョッキの見積もり、ビール、酒、ウイスキー、焼酎の入荷の手配。

 米、肉、魚、料理道具など見積もりを大至急作成し仕入れ先との交渉を急がせた。

 4月中旬に最終チェックをして5月からの営業開始ができるように手配した。費用の請求書は全て、海津のところへ送るようにした。

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