俺は異世界転生だけは絶対にしない
ばやし
第1話 石山翼は満足している
高校2年になった春、相変わらず俺の生活は最強過ぎた。
学校に行けば女子からはキャーキャー言われ、テストを受ければ毎回満点、スポーツも万能で体育祭を行えば翼の姿に魅了され新規のファンが男女問わず50人以上はできる。
家に帰ると50インチのテレビに最新テレビゲーム機が5台もある、部屋は無駄に8つもあり1人暮らしにはすごくもったいないなぁなんて思っている。つまり金持ちということだ。
あ、そうそう俺には両親がいない。両親はどっちとも科学者で何か変な研究をいっつもしていたのだが、3年前俺が中学3年になったころ母も父も仕事場の研究室で突然死んだ。最初はいきなり親が2人とも死んで悲嘆にくれていたがもう今は大丈夫、だって今は超ハイスペックで美人でしかも幼なじみの前橋春乃という素晴らしい彼女がいるからだ。春乃ちゃんとは俺の両親が死んだことをきっかけに付き合い始めた。
「私が翼を支える!!まあもともと翼のこと好きだったし、だから私と付き合って!!」
と言って春乃ちゃんに俺は告白された。返事はもちろん即答でOK!当然だ、俺も小さいころから春乃ちゃんはずっと憧れの存在だったし何より俺のことを一番に思ってくれるとってもいい子なのだ。
春乃ちゃんはいつも学校が終るとすぐ俺の家に来て夜ご飯を作ってくれる。もちろん昼食は毎日愛情たっぷり弁当!そして夕食が終ると俺が寝付くまで一緒にいてくれる。赤ちゃんみたいだって言われるかもしれないが付き合ってるんだからこのくらいは当たり前だろ?しかも両親を早く亡くした俺にとっては春乃ちゃんは母親みたいな存在でもあり一緒にいるだけでなんか安心感がある。
俺はこの生活に最高に満足している。
こんな幸せな生活を送っている奴は俺以外にいるのだろうか。
つまり俺はリア充よりもリア充なんだ!!!じゃなくて、だったんだ・・・
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