妄想★だむねいしょん

軽見 歩

白熱!転校生の大乱闘!

始まりの朝

第1話 いつもの朝のはずだった

 俺は武藤・藍人むとう・あいと。名前の由来は両親が検査がでは女の子が生まれて来るはずだったのに男が生まれてしまったんで、本来つけるはずだった”あい”という名前の後ろに”と”をつけて何となく男性名ぽくしたらしい・・・


「藍人ぉ~。そろそろ食べ終わらないと遅刻するよ」


「はーい」


 俺は母に言われて急いで朝食を口に押し込み登校の準備をする


「バクバクバクバク!」


 まったく、本場フランス仕込みか何か知らないがどうして毎朝毎朝!凶器に使えそうな方さのフランスパンなんだ! 言うだけ無駄だろうが台所に居る姿の見えぬ母に一応言っていく


「母さん…いい加減丸ごと一本とかじゃなくて切り分けてサンドにするとかフレンチトーストにするとか食べやすくしてくれないかな。フランス人だってこんな食い方しないだろ絶対!」


「えー、だって面倒くさいじゃない」


「じゃあ朝食ぐらい俺に作らせろ!」


「ダメよ。台所は女の戦場なんだから」


「その戦況が芳しくないから、自ら戦おうとしてるですがね!」


「戦争に犠牲はつきものよ。顎も鍛えられていいじゃない」


「言ったな?ハッキリ犠牲って言ったな!? もういい!台所に入れてくれないならカップラーメンでもなんでも用意するから!」


「そんなんじゃ栄養偏るわよ~」


「毎朝高密度の炭水化物提供してくる人間が何をほざくか! それに顎を鍛えるなら煮干しとかでもいいだろ! 育ち盛りの男の子には必要だろう、タンパク質とカルシュウムは! 日本の朝食、アジの開きとかよこせ!」


「それじゃ口が魚臭くなってモテないわよー」


「うっ」


 彼女出来たことない童貞男の心を抉りやがって。などと考えふと時計を見ると


「ってもう本当に時間が無い! 行ってきまーす!」


「事故に遭わない様に気を付けるのよー。あと今日はお弁当作っておいたから忘れないでね~!」


「はいよ!」


 そして急いで俺は学校に向かった


「はぁ…。登校中にパン咥えたかわいい女の子とぶつかるとかないかなあー・・・」

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