honeyな彼には針がある

木継 槐

はじめに



「俺は悪くない。」


この言葉を俺は何度口走っただろう。


この言葉で俺は何度あの人を追い込んだのだろう。


この言葉で俺は何度...後悔したらいいのだろう。




ドロドロとした沼にあいつは堕ちたはずだった。

でも今俺の足元には泥沼が迫ってきている。


俺はあらがうことも忘れ、ただどこまで続くかわからない沼に沈んで堕ちていく。



甘い沼は気がつくと深いところに来ていた。

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