第1話 心の傷

あの爆破から五年の月日が流れた

オレは爆破の光で視力を失い

右腕と左足は切断、もはや普通の生活は送れない

生きていただけでも幸運だと言えるだろう

ニュースでは生存者はゼロに近く

被爆した9割は死亡または生きていていたとしても体が持たず死亡、自殺する人でさえいた

そして妻は家に押しつぶされ即死だったらしい

未だになぜ自分が生きているのか分からない

生きる希望をごっそり持って行かれた気分だ

ガラガラ‥病室を開ける音がした

(体調はどうかね?真也くん)

聴きなれない声だ

(あんたは?こんな俺に何の用だ)

(私は、、そうだなSと呼んでくれ君を助けたい)

(助けたいだって?俺は生きてるよ)

(そうではない、信じないかもしれないが君が失った手と足、目も見えるようになる)

(ほぉ、それが本当なら乗ってみたいぜアンドロイドにでもするつもりか?)

冗談交じりに吐いた言葉だった

もちろんそんなことありえないと思っていたからだ。

(了解した)

そう言うとSは病室をすぐに出ていった

このときは思いもしなかっただろう

突然来た怪しいNOBODY

第二の人生を貰ってしまうことを

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ロスト @sky-pivot

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