第25話 数字関連交代ゲーム

「はぁーあ、、、。」


気だるそうに机に倒れこむトム。たまたま近くにいた将悟がトムに話しかける。


「どうした?もし、よかったら相談に乗ったげるよ。」


「タイミングを逃して、地雷を踏んだ。」


将悟は首を傾げ、ハテナマークを頭の上に浮かべる。


「え?ドユコト?」


「まぁとにかくそういうことなんだよ。」


「へ、へーそれは災難だったね。」


「そ。だから、何か気分転換したいんだよね。」


「じゃあさ、数字関連交代ゲームしよ。」


「ああ。あれね。いいね。やろ。」


数字関連交代ゲームとは、2〜5人くらいの人数でやるゲーム。最初の人が1が入る適当な文を言う。そして、次の人が2が入る適当な文を言う。そんな風にどんどんやっていく。しかし、シャレ(例で言うと、39をミクと読むなど)や、連続して似たようなことを言う(例で言うと、さっき三月の話をしたのに、次の時に五月と言うなど)は禁止。


「じゃあ、俺からね。1月は俺の誕生日があるんだ〜。」


将悟が先に言った。自分からやろうと言ったのだから、少しぐらい勝つ算段があるのだろう。


「えーっと。俺の手元には2つのシャーペンがある。」


確かに、トムの手元にはシャーペンが2つあった。将悟がそこを見たので、トムはシャーペンをくるりとペン回しをしてみせた。


「俺には3つ下の妹がいる。」


将悟はそう言うと、手で3本の指を立てた。


「四月は入学式だった。この学校に初めてきた時、ドキドキしたわー。」


「人間の片手には五本の指があるって常識だよね。」





次回に続く

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