第12話 大人数でカフェに行き、勉強するって不可能に近くね!

「明日はテストをする。しっかり勉強してくるように」


1年B組の担任である大和田は生徒たちにそう言う。まぁもちろんだが、


「うわぁーめんどくせー」


「中止中止」


などのブーイングもでてくる。一方、トムたちはというと、


「明日、テストだって。勉強する?」


唯一、勉強しそうな将悟が聞く。なぜ将悟がこの話を1番最初に切り出したかというと、トムは安定にテスト直前にやる派とか言い、結局良い点取れていない。大和は当たり前のようにカンニングをして良い点をとっている。陸斗は勉強をしなくても、良い点を取れている。だから、いつもまともに勉強するのは、将悟くらいなのだ。しかし、今日は違った。


「する。というか、みんなでしようよ」


返事をしたのは、1番勉強しなさそうなトムだった。


「意外だなー。トムがするなんて」


大和がおちょくる。悪い癖が全面に出てしまっている。


「なんだよ。酷いな。俺だって勉強するときはあるさ」


「どうかな〜」


トムはニヤニヤしている大和をスルーして、話し始める。


「それでどう!?みんな、今日空いてる?」


「「「空いてる」」」


「よっしゃ。じゃあ、近くのオダカフェ行こう」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る