いきろ

青いボディのロボットに話かけてみる。

水飲んだし、ある程度目も覚めた。

「少しいいかな?」

「ナンダイ?」

「近くに誰かしら居ない?」

「検索中…検索中…」

ほほう?

中々高性能ですな。

適当に言ったが、本当に出来るのか。


…不思議だ。

奥に見える遊園地のようなものや、道路などは、さびれて見える。しかし、ラッキービーストはこのとうり、自分でしゃべる。提案もする。困惑もする。こんなのは、ここのようなさびれた島には不釣り合いだ。

オーバーテクノロジーとまではいかないが、あまりにも差があり過ぎる。

「近クニカバンガイルヨ」

そうだ!カバンとか言うのは誰だ?

シキとかいうのもいるのかな。

「通信はできる?」

「デキルヨ。ドウスル?」

「是非!お願い!」

「呼ビ出スヨ」

ルロロロロ…ルロロロロ…ルロロロロ…


中性的な子だ。

自分の方が少し年上か。

『はい!どなたですか?』

女の子っぽいな。いや、それより…

すげぇ!

てっきり音声だけだと思ってたが、映像付き

かぁ!←機械スキー興奮の図

いわゆるテレビ電話だ。

『あっ!もしかしてぇ…シキさん?』

「初めまして。」

ん?今シキって…

あんたもかい!シキってなーにー!

「シキってなんですかぁ!」

声に出てた…

『ごめんなさい!お名前わからなくて…』

そりゃわかんないっしょ。

会ってないもん。

でも…「シキ」を知ってる。


そういやラッキービーストが

カバンとの会話がなんたらかんたらいってたな。

「あなたがカバンさん?」

んな訳ねぇか。

『あっ、ラッキーさんから聞いたんですね!そうです、ボクがかばんです!』

はい、今なんと?

どこにかばん要素あるんすか?

ちょっとくせっ毛な、黒い髪の毛。

動き易そうな真っ赤なシャツ。

黒いグローブと、健康的な腕。

背中にリュック。

…もしかしてかばん要素ここ?

まぁ、いいや。←悟り


もう一つ。

「何で俺はシキって呼ばれているんだ?」

『あぁ、それなんですが…』


彼女が言うに…

まず、俺を見て、「死」をイメージしたらしい。まぁ、ぶっ倒れてたもんね。

次に、ラッキービーストが、

「死期…要スルニ寿命カト思ッタケドチガウミタイダネ。ヨカッタヨカッタ。」

とかって言ったらしい。クソロボットメェ…ユルザン!

その後、いいイメージをつけるべく、悩んだのち、本で読んだ「四季」を思い出し、

周りに伝えたらしい。


『これが理由ですね。』

確かに。

名前がないのは不便だ。

しかし…

由来が酷い…。

ハァ…



疲れたわ…

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