第206話 段取り踏めよ

『こっちだ~!お~い!!』

 首だけのドラゴンが怒鳴るが、

首を無くしたドラゴンの胴体は

何も聞こえないのか、首を探して

ウロウロしていた。


「ったく……」

 仕方ないのでオレがドラゴンの

首を抱えて、胴体の元へ届けた。

 かなりの重労働だ。

『悪ィ~な!』

 ドラゴンは首を胴体へねじ込む

ようにくっ付けた。

 首の付き具合を試し、軽く

首を回してストレッチした。

『お前な~!ちゃんと、段取り

 踏めよ~~~!

 死ぬかと思っただろ~~!!』

 ドラゴンは怒った。

 さすが、ドラゴンだ。

 この程度では死なないようだ。

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