123.作品を作るなら

 とりあえず締め切りまでに十万字を越えているので余裕……なんてことはありません。予想外に膨れ上がったストーリー。「ミサキ」はまだ三章という事実。急がねば……。

 と言ってもこのペースだと終章までには間に合わなさそうです。でも、今回は最後まで途切れさせるつもりはありませんが。


「創成の蒼煌機NEXUS」も読んでいただける方が増えて嬉しい限りです。やっと再開できました。やはり後押ししてくれる声って大切ですね。


 さて、「ミサキ」然り、「NEXUS」然り、毎回作品を作るたびに色々と調べております。例えばこれまで調べたものだと長編作品ならこんな感じとなります。


「魔王の娘に花束を~双輪の剣に託した未来~」

花言葉、誕生花、封建制度、貴族階級、ミドルネーム、熟語、造語、ラテン語、フランス語、英語、剣の立ち回り、槍の立ち回り、乗馬……


「封印のドラゴンハート~眠れる魔物と魔法使いの少女~」

星座、四元素、モンスター、恒星、神話、ドラゴン、地形のでき方、山道、街道……


「創成の蒼煌機NEXUS」

フランス語、ドイツ語、ロシア語、英語、言語体系、文法、エネルギー、戦術、軍略、宗教、聖人……


「ミサキ~四つの御魂と縁の言霊~」

神道、神、神話、日本刀、祝詞、剣道、料理、妖怪、魂、昔話、厄払い、魔除け、栄養学、競泳、語源、経営、神社の管理、要石……


 ざっと挙げただけでもこれだけ出てきます。たぶん細かいのまで含めればもっとありますね。没案となった設定もあるので、それに関わる物も含めたらとんでもない量になるでしょう。


 小説を書き始めた頃は、自分のこれまで呼んだ漫画や観たアニメ、呼んだラノベ、プレイしたゲームなどの知識が元になっていましたが、やはり何かを作るにはしっかりした下地が必要なのだと思います。制度などリアリティを必要とする場合はなおさらです。コンピュータ関係が入ってくるとなおさらですね。最近、言葉の使い方で突っ込まれていたハッカー漫画があったと思います。

 まあ、「エンタメに細かいことは良いんだよ」という意見もあります。私も同意見ではありますが、やはり作る物としてこだわりたい部分は出てきてしまいます。

 二次創作だとキャラ同士の呼称や細かい設定まで把握していないとポカをやらかすことだってあります。特に物語の根幹にかかわるものであれば大変です。


 この辺は演劇をやっていた頃に思ったことでもあります。「○○って知ってる?」と言いながらそれに関する行動をしてみたところ、明らかにその経験者ならやらない動きをすれば、芝居を見ている側からすると違和感を抱き、話の世界から出てしまいます。

(例えば、サッカー部に所属しているという設定のキャラがパスをするのにインサイドキックを知らないというのはあり得ないでしょう)

 できれば自分たちの作った世界にどっぷりつかって、楽しんで欲しいという思いは作る側としては必ず持つ考えだと思います。


 私は、その辺りはこだわるタイプなので簡単に表現するためにも色々と調べねば気がすみません。今回の「ミサキ」でも祝詞を唱えるシーンがありますが、たった数行を書くためだけに祝詞の用語の辞典を購入しました。本式の祝詞になればもっと難しく、長くなるでしょうが、それを創作用に短くしてそれっぽい形にしてあります。

 無知なまま簡単におさめるのと、知った上で簡単におさめるのではレベルが違います。書いたその一言の中にどれだけの努力が込められているか、表現できるかはやはりちゃんと考え抜いて作った物に宿るのではないかと思います。


 ま、こんなことこだわっているから頭空っぽにして楽しむ作品が作れないのでしょうが(汗)

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