プロジェクト 編

No.72 「巨大な力」


神たちが怪しげな会話をしていた頃、グレイはグラーンド大陸で長老、マコトの家にいた。

この大陸にある遺跡や、ウーシャン海域の神殿にの事について話を聞きにやって来ていたのだ。


マコト「しかし遺跡のことに興味があるとはのぅ…。物好きな方じゃて…わしに会いに来た理由がそれだと分かると、マコト悲しいぞよ…。で、昨夜はよく眠れたか?グレイよ。」グレイ「なははは…。あ~…はい!とても休めましたよ。宿屋の寝所が気持ちよくて…今までの疲れがスッと取れたような気がします」マコト「そうか、そうか!嬉しいなぁ!宿屋もきっと嬉しいだろうよ。貴方のような優しい方がそう言ってくれて幸せだろうに…」グレイ「や、優しいだなんてそんな…」マコト「いやいや、本当のことを言ったまでじゃよ。そなたは優しいお人よ。だから宿屋も休ませてくれたのじゃろう。お前さんのさっきの言葉に、私は嘘偽りはなかったように感じたよ。それだけのことじゃ。正直でいることは決して悪いことではない。」グレイ「…ありがとう…ございます。」


マコト「ハッキリ申すとな…初めてそなたに会った時…そなたからとてつもない邪気を感じたのじゃ…。…じゃからわしはそなたがとても怖かったよ。でもな、今はその邪気が消えて、逆に好奇心に溢れておる。遺跡の話をした時から、そなたのわしらを見る目が変わったような気がしたのじゃ。…いや…。邪気が消えたのではなく…恐らく書き換わったのじゃろうな、好奇心と探求心に…」グレイ「………。そうかも知れないな…。」マコト「じゃろ?そうだと思ったのよ~!…よし、では本題に参るか!」グレイ「…ははは…。」


マコト「このグラーンド大陸とウーシャン海域はスカイスペースとまた違う進化を遂げてきた大陸なのじゃ。なぜなら、守り神がいたからじゃ。守り神がこの大陸やウーシャンの大海原の伝承を護ってきたのじゃろう…。」


じゃが、遺跡や神殿にはその守り神を護る守護者がおる。その守護者を追い払って身勝手に生きて来たのがスカイスペースじゃ…。


―かつてスカイスペースにも遺跡が合ったよ。それも、とてつもなく大きな神殿だった。それを彼らは発展のために利用したのじゃ…。


スカイスペースにこそ、神様はその大きな力を与えたのかもしれない…。彼らは、知識が豊富な人種じゃったからのぅ…。しかし、知識がある分、その欲も強かった。現に今も、神の使いの守護者たちをも敵に回し、自らの手で治安の力を守ろうとしている…。それは悪いことではない。それが彼らの決めた正義じゃったのじゃろう…。


「グラーンド、ウーシャン、各大陸に七つある遺跡と神殿は強い力を持って未だにスカイスペース奥深くに眠る巨大な力を守ろうと頑張っておる…。」



グレイ(奥深くに眠る巨大な力…?)「まさか…」


グレイ「長老、その巨大な力って…?」

マコト「神の贈り物…。0&Z …わしらはそう呼んどるよ…。」

グレイ「………!!???」


グレイはゾッとした。身体に電気が走ったようなように世界に恐怖した。

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