第7話 #碧薔薇#

薔薇は 咲いた

其の棘は 深く 我が  心臓 ヲ抉った


その棘に

懐かしい 愛しさ ヲ 覚えた

抜くのを忘れ 浸食ヲ


楽しむ


深く血管 細胞ヲ 廻る

壊し 再生


生と 死ヲ  我々ニ与えよ


やがて…期は満ち

咲く

碧き薔薇が体内を裂く


彼の方 は いない 手折る手も ない


同化 しよう


細胞自死 アポトーシス


怯えなどない  恐怖もない


あるのは


常軌ヲ狂気 狂喜  芳香 月 霧 白昼夢 箱庭 

閉ざされた東屋 酔宵夜 漂う 明けない夜


夢を 我にみるがいい

解けぬ蜷局巻く 幻影ヲ…

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