おい10月何もしてなくない!? 11月なんですけれど!

好奇心は猫殺しで済むか。


 お久しブリッツ。木元です。いんやー久々。バタバタとしていました。


 色んな事があったんですよ。ネットで受けたストレス耐性診断で、「素晴らしい。あなたは鉄のハートを持っています」と吐かれたり(それ耐性がどうじゃなくてお前は人間なのか怪しいって話になってんじゃねーかよ)、風邪を引いたり、その為に薬局へ行こうと朝から歩いてたら、突然橋の上で、知らないおばあちゃんに声をかけられたり。それだけなら道にでも迷ったのかなで済みますけれど、二分間近く私の額の辺りに右手を翳しながら、無言で祈られました。訳分かんねえよ。


 そのおばあちゃんどうやら、何らかの宗教を信仰している方らしくてですね。ざっとそのおばあちゃんの話を纏めますと、「人生の不幸や困難は、血の汚れにより起きているものであり、その血の汚れを綺麗にすれば、それらの苦難は全て取り除かれ、ハッピーな人生を歩む事が出来るのです」と、朝っぱらから説かれた訳です。なんなん。


 私その時、重低音がかなりしっかり聞こえる、こいつを使えば大抵の曲はゴリゴリなロックになれるぜって具合の、ややお値段高めなイヤホンしながら俯き加減にサッササッサ歩いてたんです。風邪引いてるからマスクもして。その時、何の曲聴いてたかは忘れちゃったけれど。あらきさんカバーの『脱法ロック』じゃないの。MV見せたら見せた側の頭が、疑われそうなやつ。


 幾ら音漏れしてないから、私がどういう趣味の人間なのかさっぱり伝わっていないとは言えこちらからすれば、こんな威圧感のある女によく声かけたなこのおばあちゃんって、度肝を抜かれた訳です。そもそもイヤホン使ってる人間に声かけるのって、ちょっとハードル高く感じませんか? 私はやや壁を感じます。その点でももうビックリで。サッササッサ歩いてたのも、結構なスピード出てましたしね。完全に肩で風切ってました。元々歩くの早い上に、早く薬買って飲んで、寝たかったので。ちゃんと合法のやつ。


 きっと、真面目そうな外見が仇になったんでしょう。真面目そうな人って同時に、親切、とはまた違う気がしますが、話しかけても雑な対応はされないだろうという印象を持たれやすいので、その日も声をかけられた訳ですね。


 私は、道でも訊かれんのかなと右耳のイヤホンを外しながら、「はい?」と足を止めつつ応じました。そのおばあちゃん、めちゃくちゃ愛想のよさそうな笑顔を浮かべていたので、マイナス的な印象を全く受けてなかったんですよ。


 呼び止めて来たおばあちゃんに、「ちょっとお時間宜しいですか?」と訊かれたので、私は左のイヤホンも外しながら「ああ、はい」みたいな、適当な相槌を打とうとしました。道を訊かれると思い込んでいたので、すぐに終わる話だろうとこれまた思い込んでおり、さっさと本題に入りたいので返事の丁寧さはどうでもいいかなと。既に親切じゃない思考ですが。


 そしたらおばあちゃん確か、「私が信じている教えについて、少しお話させて頂いても宜しいですか?」って続けたんです。相槌を打とうとした私は頭が真っ白。と同時に、言葉は失いつつも強烈な違和感が湧き出していたので、「何やこいつ」。と、露骨に怪訝な顔でおばあちゃんをガン見しました。


 自分でも、一瞬で表情変わり過ぎだろと感じたのを覚えています。こう、ぐっ、と眉間に皺が寄って、下瞼が力んでる感じ。口もちいさーく開いてましたね。「は?」って形で。もう端から見れば、朝からおばあちゃんをカツアゲしようとしている女の如く、不穏な空気を放っていた事でしょう。


 いやでも、本当にビックリしちゃって、断れなかったんですよ。そのおばちゃんが信じている教えについて、校長先生の話レベルにつまんない、地獄のような三分間を用いて語られたのですが、私ずっとその間、カツアゲしようとしてるような顔で聞いちゃって。あの人よく諦めなかったな。「何かを売り付けようとしているんじゃないんです。少し話を聞いて欲しいだけなんです」と、前置きされたのも大きかったんですけれど、私その頃、末弟に勧められた、『魔法少女まどかマギカ』っていうアニメを観終えたばかりでして、宗教と言えば杏子の境遇を思い出してしまい、話聞いてあげなきゃって気持ちになっちゃって、カツアゲフェイスのまま全部聞いちゃって。


 風邪早く治さないといけないんですけれどとは思いつつ、おばあちゃんの語りが終わり、さあこれで薬局に行けるぞと気が緩みかけた瞬間今度は、「あなたの為に一分間から二分間、祈らせて下さい」と言い出すおばあちゃん。


 流石にここはキリもいいし、もうとっくの前からずっと脳内で駆け回ってる、「すみません。急いでるんで」という台詞を使う時が来たと思ったんですけれど、話聞いてる内に段々、「この状況って物凄いレアなのでは?」と、楽しみ始めた自分がいたんです。


 私無宗教ですし、これを気に、おばあちゃんが信仰している宗教に入る気なんて全く無いし、逆に考えれば、それだけ熱弁してるのにその教えの名は言わないっていう、胡散臭さ大爆発な宗教を信じている人間の肉声を聞ける機会なんて……。長いであろう人生を考えても、きっと多くないぞ? と。私今、めちゃくちゃ面白い状況にいないか? と、好奇心が出て来てしまったんです。真面目に話してるおばあちゃんには、めちゃくちゃ失礼ですけれど。


 もうされるがままに祈られました。おばあちゃんは私に、「祈っている間は絶対に動かないで下さい」と言うと、右手を私の額辺りに翳して俯き、左手だけで頂きますのポーズを取ると、「〇▽ц様§¶■※☆/~……(聞き取れませんでした)」とブツブツ呟いたかと思うと、そのポーズのままマジで二分近く黙ったんです。いや、祈ってたんでしょうけれども。祈り終わった際にも何やらブツブツ言ってました。なんちゃら様ありがとうございますって。


 そこでやっと解散かと思えば、「こんな事(先に語られた教え)を話していた人がいたなという事は覚えておいて下さい」といった内容をまた丁寧に話され、「時間を取って頂いてありがとうございます」と締め括られると、偶然なんですが私達は、それぞれ逆方向へ同時に歩き出し、解散となりました。その十数分後私は、乱暴な運転手が操っていたらしい車に、撥ねられそうになりました。私の血は確か、中性脂肪が基準値をやや下回っており、一応気を付けておいて下さいと、お医者さんに言われた事を思い出しました。でも食事で増やせないんですよ中性脂肪。気の付けようが無いものに気を付けろって、アドバイスでも何でもねえよと内心突っ込んでいた事も、思い出しました。


 と、ここまで冗談ぽく書いて来ましたが、「エホバの証人のもんやろ貴様」と、本当は頭の端でおばあちゃんを警戒し続けていましたが、おばあちゃんは最後までその宗教の名を、明かさなかったので分かりません。


 血がうんたらって言われた瞬間、マジで警戒してました。刺激しない方がいいかなと、敢えて付き合ってみたんです。関わらないのが一番なんですけれど、ビックリしてしまって言葉が浮かばず。うーん何だか落ちが物騒になってしまいましたか。気を付けます。


 こんな事になるなら『脱法ロック』、歌い上げながら歩いてやればよかった。私声通る方みたいなんですよ。カラオケ行っても、私だけ声量違うし。声優目指してあれこれやってた友人に、ボイトレやった事無いって話したらぎょっとされたぐらいなので、人よりは出てるみたいで。


 もうそんな勢いでですよ、

 

「てぇんごく(※天国)が呼んでいる!! 千鳥足でざわつく、パーティピーポはファッピーオフッ!!!」


 って朝からブチかましていけば、流石にあのおばあちゃんもこの女やべえとなって、無視してくれたのでは。


 そうだ、まどマギ視聴後、末弟にまどマギ観たよって伝えたんです。そしたら、まどマギで好きなキャラは誰かという話題になり、末弟はほむらちゃん、私はさやかだと意見が割れ、私はそこで、「へえー。末弟はほむらちゃん好きなんや」で話を終わらせようとしたのですが、末弟は意見が分かれた事が気に入らなかったらしく、私にほむらちゃんを好きになれと押し付けて来まして、完全に気色の悪いオタクと化していました。何やあいつ。また短編にして書いてやろうか。


 彼この頃、話す内容が汚らしいんですよ。仲いい女の子見たらすぐ百合って言う。駄目ですよ本当。私一回叱ったのに。彼に勧められて、『ひぐらしのなく頃に』っていうアニメも、『礼』の半分までぐらいまで観てる所なんですけれど彼、「ひぐらしを観ている間はロリコンになりそう」とか、何の前置きも無く言い出したりして。どう返して欲しいの私に。絶対に気を遣っての同調はしない内容だからね。何ですか気を遣って自身をロリコンと偽るって。惨めったらしくて死にたくなるわ。


 まあ落ちとしては文句無しでしょう。こんな感じに過ごしてました。皆さんはどんな感じでしたかね。近況報告がてらいっその事、この会話を短編として書き上げて晒してやろうかと思ったりもしていますので、また隙を見て顔を出します。タイトルは、『ゲーマー姉弟の低俗な会話集』とかにして。末弟曰く、自分が下品なら私は狂ってるそうです。私下品な発言するぐらいなら狂ってる方がいいもん。



 では今回は、この辺で!



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る