オリジナリティってヤツを生み出す方法を知ってしまったかもしれません。


 ホームに帰っていると、こんな話を聞いたのです。「百四十文字以内で自分の小説の作品紹介を書いてみて、世の中の作品と被らなかったらその作品にはオリジナリティがある」。


 百四十文字以内で収めてかつ、その文字数内の早い段階で珍しさを出せていればいる程、オリジナリティがあるんだそうで。マジ?


 例えばあの大ヒットコミック、『進撃の巨人』をこれに当てはめてみたら、開幕の一行目で「進撃だ!」って分かりますよね。「人間を食べてしまう巨人から身を守る為、壁に囲まれた町で生活していた主人公が、母親を巨人に食べられてしまった事がきっかけで軍に入隊し~」とか何とかまだ文字数はありますが、もうたったこれだけで何の作品について書かれているかが分かってしまいます。これ考えてみると凄い。確かにオリジナリティの塊だ。一行目からこれ程の個性を出せていなくても、百四十文字以内で該当作品が一つしか当てはまらない所まで持って行く事が出来れば、その作品はオリジナリティがあるんですって。マジか……。めっちゃいい事聞いちゃった。作品作りに、凄い役立ちませんかねこれ。ネタの転がし方、プロットの立て方にも参考になります。今まで何となーく小説書いて来ましたが、いつも困らされてたんですよねえ。このオリジナリティってヤツ。どうすれば生み出せるのか、よく分からなくて。


 その点『鬼討』は、わざとオリジナリティを狙わず、徹底的によくある感じの世界観にしたんです。ベタベタな設定にしてどこまで書けるか、どうすれば私の色を出せるかと試行錯誤した結果が、あのストーリー構成でして。「ありふれた要素を用いる以上、構成で引っ掻き回すしか無い!」と、我ながらこれは中々読めないのではなかろうかという構成に。「ネタバレになってしまうから書けない」といった内容のレビューを頂く度に、ニヤリと笑ってしまいます。計画通り。つまりあれぐらいの構成の上にオリジナリティをプラスする事が出来れば、『鬼討』を超えるものが、書けるようになる……? これは試さずにいられませんね。


 来月からの電撃のコンテストに、出そう、かな……。てか、参加出来るのかな……。と、一応ぼんやり練ってる話があるんですけれど、この百四十文字以内の方法でオリジナリティが出せるように、ちょっと組み直したやつがあるんで見てみて欲しい――って、ここで書いたらネタバレになっちゃうか。でも凄くよくなりましたので、皆さんも試してみては。個人的にはとてもいいです。



 では今回は、この辺で。



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