第8話 無理だから諦めなさい
私がマンガ家になりたいと言った時、周囲の大人達は皆で「無理だから諦めろ」と言った。
そして自分のような立派な大人を範として生きなさいとドヤ顔で説教を垂れたのだ。
誰もが、何一つ成し遂げた事のない、ばかりか挑む事からすら逃げ回ってきた臆病者共だった。
私が漫画家になれなかった時、「ほら、やっぱり無理だっただろう」と嬉しそうな顔で言い放った大人達は、
やはり誰もが何一つ成し遂げた事のない、ばかりか挑む事からすら逃げ回ってきた臆病者ばかりだった。
今日も奴らは新たな獲物を探しては「無理だから諦めろ」と、口先だけで相手を屈服させて自尊心を満足させているのだ。
自分が挑んで、やって出来なかったのなら、まだ分かる。
言葉を弄び、口先だけで相手を制しめる事ができれば、それは一番楽だろう。
最も お手軽な娯楽というわけだ。
何一つ、成し遂げた事のない人間達へ。
挑む事すらしなかった大人達へ。
人生の後半を、劣等感に苛まれて生きる事になる。
既にそうなってるだろう。
でも残念、人間は40歳過ぎて変わろうったって、無理だから諦めな。
死ぬまで劣等感と孤独に怯えて過ごすといい。
ドツボにハマったのはアンタらの勝手だよ。
無理だから、諦めな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます