第3章 秋の夜長

第1話 久方ぶりの空気

 桐島記憶堂。

 ここに顔を覗かせるのは、もう何度目になるだろうか。

 具体的に”いつ”と決まってはいない仕事柄、毎日来ているとは言え、基本は特に何もせず、僕は勝手に大学の課題に勤しむか勉強をしていたりする。

 桐島さんは桐島さんで、文庫本の頁を捲るかパソコンを打つか。

 規則正しいキーボードのカタカタが心地良く、学習も捗っているのは不思議だった。


 夏休みが終わり、講義が再開すると、また課題やら勉強やらで少し忙しない日々が戻って来た。

 長い休暇だった故、この日々が少し懐かしくも感じる。

 葵は葵で、受験に向けて学校と塾を行ったり来たりと勉強の日々。大変で疲れた、と愚痴を漏らすメールがたまに届いている。お疲れ、と返すと『()´д`()ゲッソリ』と相当に消耗している様子を窺える返信が。

 今度、大学構内で遥さんに出会った時、あるいは天文部に僕の方から出向いて、葵用のチョコレートでも渡して差し入れてもらおう。


 遥さんも、いつも通り元気いっぱいな先輩たちと楽しそうに天文部で過ごしているらしいけれど、そういえばこの間『何とかしてくれ(笑)』とメッセージが来ていたっけ。

 かっこ笑、と付いていたからと『好かれてますね、頑張ってください』と返信しておいたけれど、それには『くそぅ』と返ってきていたな。

 葵への差し入れと同時に、ちょっと謝っておこう。


 今日も今日とて、僕は記憶堂のいつもの一室でレポート課題を片付けている。厚かましくも机いっぱいを使って資料を開き、中心に置いたノートパソコンをタイプ。

 充電分だけでも進めば良いのだけれど、桐島さんの厚意でコンセントも繋がせてもらっていた。


 すると、桐島さんが「はふぅ」と可愛らしい溜息を吐き、僕の方へ振り返った。


「神前さんは、お夕飯どうされますか?」


「夕飯――って、もう六時…!?」


 ふと見やったパソコン画面の右下に小さく表示されている電子の文字は、十七時五十分と表示していた。

 今日ここに来たのは、午後は二時過ぎだから――普段は何もないと、二時間か長くても三時間くらいで引き上げるので、かなり長い時間居座っていたことになる。

 煮詰まってなかなか進まず、時間だけが無駄に過ぎていたようだ。


「夕飯とか予定ないっていうか……いやそれ以上に、勝手にずっとテーブル占領しちゃって…!」


「あぁいえ、それは全然構わないのですよ? 未来ある若者の力になるのなら、場所の提供くらいいくらでも。と言っても、そもそも私はそこをほとんど使っていないわけですから」


「そうは言ってもですね……」


 謝罪の言葉を並べたいわけではない。しかしそれでも、勝手気ままに長い時間独占していたことは明白であるだけに、どうしてもこう、頭を上げるわけにはいかないのだ。

 と、そんな考えを浮かべる僕に、桐島さんは「でしたら」と立ち上がった。


「予定がないのなら、ちょっとこれから出ませんか?」


「出る…?」


「はい! 久方ぶり、ご一緒に夕餉でもと思いまして。それが結果、煮え切らない神前さんの贖罪に繋がると言えば、どうですか?」


「……何て人の悪い」


「効率的、と言って欲しいものです。ともあれ、了解と受け取りますね。準備をしてきますから、少しお待ちください」


 そう言い残して、桐島さんは二階の自室へと小走りで向かっていった。

 一人残された僕は何をすれば――と考えた結果、せめてと簡単に片づけをして、桐島さんが戻るのを待った。




 近場は星屋で済ませるのかと思いきや、今日は少しだけ遠出をして街の方まで繰り出そうということに。

 少し肌寒くなってきた今日、隣を優雅に歩く桐島さんは、真っ白な長袖ニットに下は黒のデニムパンツ、同色の薄いロングトレンチコートといった、珍しいパンツタイプの組み合わせだ。

 すれ違う男性達の様子を伺っていると、控えめながらも確かな存在感を持つ桐島さんを、たまに振り返っては立ち止まり、視線を送っていた。


「目立ちすぎるのでしょうか?」


 ふと、桐島さんがそんなことを聞いて来た。

 無自覚というものは、時として罪だとさえ思える。


 しかし僕には、貴女が綺麗だからですよ、なんて世辞を言うだけの度胸はなく、


「さぁ、どうなんでしょうね」


 と流してしまった。


 知ってか図らずか、桐島さんは「ふふ」と口元に手を添えて上品に笑った。

 それに惹かれた男性たちがまた、桐島さんに視線を送る。


 これでは埒が明かない――と思考を巡らせた瞬間、桐島さんが「着きました」と言って足を止めた。

 が、どうしたことか目の前には大樹、その周りを囲む螺旋状に取り付けられた木造の階段、奥にはフラワーショップが覗いている。


「あの……」


 桐島さんの方に向き直って首を傾げていると、桐島さんは笑みを浮かべたまま無言で上の方を指さした。


「上……二階?」


 優しく頷き、桐島さんは先導して階段を上がっていく。

 遅れないように後ろを着いて行きながら、今日はロングでもスカートでなくて良かった――なんてことを考えていた。


 階段を上り切った先には、お洒落な可愛らしい縦長の小さいウッドハウスが。

 中に入ろうとすると、そこじゃありませんよ、と桐島さんに呼び止められて笑われ、恥ずかしさのあまり帰りたくなってしまった。

 とはいえ来たばかりでそんな粗相をおかすような馬鹿でもない。僕は大人しく縮こまって、桐島さんの後に続いた。


 そうして訪れた店内は、こちらもまたお洒落な内装だった。

 屋上にはタブの木が構え、上を見上げれば葡萄の蔓つるが屋根を作っている。


 都会に、こんな幻想的な空間があるなんて。


 席に着くなり再び驚かされたのは、メニュー表の分厚さだった。

 一ページに一品、全てラミネート加工されていて、見やすく、また捲りやすい物である。


「ほんの気持ちで出て来たのですが……どうしよう、メニューが決められない」


「そうですか? おすすめくらいなら申し上げることはできますが」


「桐島大先生の采配にお任せします。十代の僕にはまだ早いようだ」


「あらあら、ふふ。分かりました」


 どれにしましょうか、と桐島さんは楽しそうにメニュー表を捲る。

 その間じっと待っている僕に対し「楽しみですね」と微笑んで。


 そうしてまた一度上品に笑うと、桐島さんはすいませんと店員を呼びつけ、フェットゥチーネとチャウダー、デザートに二人分の抹茶フォンダンショコラを頼んだ。

 かしこまりました、と戻っていく店員さんを見送って、気になったのはそれのどちらが僕のものかということだった。ただ二品とデザート二人分を伝えていただけだったので、どちらを彼女が、またどちらを僕がいただくのか分からなかったのだ。


「さぁ、どちらでしょうね。来てからのお楽しみと申しましょうか、好きな方を選んでいただいて構わないのですよ?」


「いや、僕は貴女が頼んだメニューの内どれか、貴女の食べたいものなのではと睨んでいるんです」


 そう告げるや。


「……ふむふむ。根拠は?」


「いえ、全く。何となくです。そうでないのなら良いのですけれど」


「なるほどです。では、そのお楽しみに乗ってあげます。制限時間は運ばれてくるまで、神前さんが”ヒント”と一言いえば、二つだけ大きなヒントを差し上げます」


「分かりました」


 これは一矢報いるチャンスと、僕は桐島さんの条件を飲んだ。

 さしもの桐島さんと言えども、来たばかりで、しかも僕がメニューを自分から選ばぬと分かってから直ぐに注文をしておいて、更に言えば僕がこんなことを言い出す未来予知など出来ようはずもない。何か種の仕込む隙など無かった筈だ。


 僕の返事を受けた桐島さんの朗らかな「よーいどん」を機に、僕は自分から勝手に言い出した小さな謎解きを開始した。


 まずメニューのおさらいだ。

 フェットゥチーネにチャウダーだったと、メニュー表を改めて捲って写真を見ながら確認する。間違いはない。どちらも非常に美味しそうだ。

 次に、桐島さんの好物――は、知らない。

 星屋でもヴェネツィアでも、桐島さんは特に”これが好きだから”と食事をしているわけではなかった。

 そうえいば、桐島さんの好きなものの話、これまで全然してこなかった気がするな。


 これは、下手をすれば下手をするかも知れない。

 向かいでは桐島さんが頬杖をついて、悩む僕を楽しそうに見つめている。


 しかし言い出した手前、背に腹は代えられない。


「……ひ、ヒントをください」


 早くも情けなく難易度の低下をせがむ僕に、桐島さんは「ふふ」と微笑んで、


「分かりました。それでは、ヒントです」


 人差し指を立てて述べるのは、一つ目のヒントだ。


「私は嘘を吐きません」


「――え、それがヒント?」


「まぁまぁ落ち着いてください、もう一つありますから」


 今度は中指も立てて、


「二つ目。私は今、とてもストレスが溜まっています」


「ストレス?」


「はい」


 何でも、担当編集さんから、締め切りが近いぞさっさと書け――と急かされているのだとか。

 しかし慌てて頭を回転させても何もいい案が出ず、行き詰っていたから、今日ここに連れて来たのだそうだ。

 なるほど。


 一つ目のヒントは、まぁ信じるにせよ信じないにせよ、さして問題ではないな。

 まずは分かり易い二つ目のヒントから紐解いていこう。

 ストレスが溜まっていると彼女は言った。故にここに来たという話だけれど、この空間に癒されるだけならば、言い分は”ストレスが溜まっていた”となる筈だ。つまり、彼女はここに来ることではなく、ここで食事をすることでその軽減を図ろうとしている。

 であれば、頼んだ品々に含まれている効能から探るべきだ。


 フェットゥチーネのメイン食材はきのこ、チャウダーのメイン食材はきのこ――と。

 きのこ類には、セロトニンという成分が多く含まれている。

 幸せホルモンとまで言われるそのセロトニンは、体内は脳より腸に多く、割合的には実に九十パーセントを占めている。つまりきのこを積極的に食べて腸による消化を促しそれを増やしてやることで、腸内環境が整ってストレスフリーになるというわけだ。


(……あれ?)


 どうしてそれが、二つともに入っているのだろうか。

 片方だけであればこの推理も意味を成すけれど、これでは――


(何かないか、何か……)


 メニュー表の写真を交互に見て、ようやく一つ手に入れた手掛かり。


(フェットゥチーネにはベーコンも付いている)


 ベーコンに含まれる大きな成分三つ。

 アラキドン酸は脳の神経細胞生成促進、カルノシンには疲労回復、ロイシンには抗ストレスといった効果がある。

 これはフィットチーネで――


「神前さん――」


 答えた得た、と睨んだ瞬間、桐島さんが声を掛けて来た。


「それを答えとするには、少し早計ではありませんか?」


「色を見ないでください。それに、流石の貴女でも心までは読めないでしょう」


「ええ、読めません。ですが、本当にそれで良いのでしょうか、と思いまして。もっと冷静になれば、見えないものが見えてくることだってあるのです」


「何を――いえ、構いません」


 これ以上どこにヒントや手掛かりがあろう。

 食材に含まれる成分や効能まで全て把握しているかどうかは分からないけれど、これで説明は付く。


「分かりました――どのみち、タイムアップのようですし」


 桐島さんがちらと見た後方から、先の女性店員が歩いて来る。

 そうしてテーブルの横に着くと配膳しようとするのだが、桐島さんが「横並べで構いません」と一言。少々躊躇う店員も、すぐに分かりましたと僕らの正面に並べて置いた。

 ごゆっくりどうぞ、と言い残して去っていくのを見送ると、桐島さんは「さて」と一言。


「答え合わせと行きましょうか」




 美味しい。

 タリアテッレより幅広く平たいパスタであるフェットゥチーネ、美味です。

 きのこにもしっかりと味が馴染んでいる。その中で独立して個性を出しているベーコンも、喧嘩をしない程度の旨味だ。


 これだけの味に、存外と価格もリーズナブルと来た。

 田舎者の僕が一人で出歩けば、絶対にこんな洒落た店には近寄りすらしない自信がある。

 随分と良い体験をしているな。桐島さんには感謝だ。


 至福。


「――って、それは良いんですよ。あぁいえ、とても美味しいですありがとうございます」


「どういたしまして」


「いやそうじゃなくてですね。どうして、わざわざ取り分け用のフォークに皿まで貰って、二人してつついているんですかね? どちらかが桐島さんの食べたいものじゃなかったんですか?」


「うーん……そうですねぇ。もうちょっとしたらお教えしましょう」


「は……?」


 益々分からない。

 この料理のどちらか、という話の筈なのだけれど――


 と、そうこうしている内に、結局二皿とも食べ終えてしまい、


「桐島さん?」


「そう睨まないでください。女性には優しく、ですよ」


「そうして欲しいのなら意地の悪いことをしないでいただきたい。答えはどうしたんですか?」


「焦らない焦らない。丁度、来たようですから」


 またも訳の分からないことを言い出す桐島さんと僕の間にある机上に、不意にコトっと置かれる白い皿。

 乗っているのは、食後のデザートにと桐島さんが頼んでいた、抹茶のフォンダンショコラだ。


「これが……答え?」


「はい! あぁ、美味しそうです。早く食べましょう!」


 キラキラと瞳を輝かせて、無邪気に小さいフォークを手に取る桐島さん。

 つい流れで僕もフォークを手に持ち、一口――美味だ。


 いや違う、そうではない。

 どうしてこれが、先の答えになるというのだろうか――と、僕は知らぬ内に目で語ってしまっていたらしく、じっと見つめていた桐島さんと、不意に目が合ってしまった。


「熱い視線を注がれると、非常に食べ辛いのですけれど……」


「え……あ、いえ、すいません…!」


「ふふ、冗談です。待ちきれないようですから、いい加減ちゃんと答え合わせとしましょうか」


 その一言に、僕の気はきゅっと引き締まった。


 先ず第一に、ストレスが溜まっていることについて。

 これは彼女の言った”嘘は吐きません”というヒントの通り、本当に溜まっているのだそうだ。

 切羽詰まっていて、しかし思う通りに進まず、悶々としているらしい。


 そして第二、見えないものとは。

 桐島さんの真実の発言である「ストレスが溜まっている」という文言。この中に、見えないものが隠されているのだと言う。

 少し考えてもどういうことかさっぱり分からない僕は、桐島さんにその答えを披露して貰った。


「ストレスが溜まっている――を、過去から今にかけて英語で言うとどうなりましょう?」


「英語……? えっと――」


「答えは”stressed"となります。綴りは、エス、ティー、アール、イー、エス、エス、イー、ディーですね」


「は、はぁ……」


 それが何だと言うのだろう。

 益々以って迷走していく頭の中に、桐島さんは「では逆から読んでみてください」と一言。


「逆から……?」


 ストレッスド――ディー、イー、エス、エス、イー、アール、ティー、エス。


「ディッサーツ……デ、デザ――デザート…!?」


「その通り。デザートです」


 じゃん、と両掌で見せびらかすのは、机上に置かれたフォンダンショコラ――食後の”デザート”だ。


「見えないものって――いやいや、これはどうなんですか…!?」


「あら。私は一言でも”健康クイズ”だとは言ってませんよ?」


「それは……!」


 やられた。言質を取らず人を揶揄うのはこの人の専売特許だった。

 馬鹿正直に”ストレス軽減”と捉えて、言葉の持つ他の意味を考えなかった僕は、まだまだ彼女には敵わないということか――と納得もせよ、しかし結末が言葉遊び、倒語とはこれ如何に。


 初めから、桐島藍子という人物の思う通りに動いてしまっていたというわけか。


「僕がこんなことを言い出さなければ、貴女はどうしていたんですか?」


「私の方から言い出していました」


「僕が自分からメニューを選んでいれば?」


「きのこだ具材だと関係のない話だったことは、たった今証明済みです」


「料理を好きに食べていたのは?」


「嘘偽りなく言った、『好きな方を選んでいいですよ』という言葉の通りです」


 ぐうの音も出ない。


「完敗です。どう頑張っても、僕では貴女に勝てないようだ」


「ふふ、では、完敗ついでに乾杯しましょうか」


「何を理由に?」


「そうですねぇ…」


 一瞬間だけ考えて、


「気晴らしも出来たことですし、これでまたレポートも進むでしょう?」


 優しく、そんな言葉をかけられた瞬間、僕は言葉限りではなく、内面でもこの人には勝てない――そんなことを思って、深い溜息が漏れた。




「んぅ――ふぅ。美味しかったですね」


 店を後にしてしばらく。見慣れた通りまでやって来ると、大きく伸びをする桐島さん。

 幸せそうなのは大変結構なことなのだけれど、僕は後半あまり味を感じなかったのだけれど。


「でも、いい息抜きにはなったでしょう?」


「……それは、まぁ」


「ふふ。私も、ちゃんと仕上げて早いところチェックして貰わないとです。お互い、頑張りましょう」


「ええ」


 何のことはない、大学生に小説家といった立場を取る二人の、ごくごく一般的な日常会話。

 煮詰まっていた脳には、それくらいの日常性が心地良い。


 記憶堂へと続く曲がり角へと差し掛かった時、ではここでお別れです、と桐島さんが切り出した。しかしどうしたものか、僕は荷物を全て記憶堂に置いたままだ。


「すいません、さっさと片して出ていきますから」


「焦らずどうぞ。折しも、明日は休日ですから」


 いつかに聞いた言葉だ。 


「ありがとうございます。それと、本当に今更なのですが、いつもいつも場所をお借りしてすいません」


「それもお気になさらず。どうぞご自由に、です」


 感情の起伏が大きくて子供っぽかったり、かと思えばたまにこうして見せてくる大人な表情もあったり、この人はどこまでも、自由だ。


 そんなことを思いながら辿り着いた、もうすっかり視界に馴染んでいた記憶堂。

 しかし今日は、そんなバイト先に知らない影が一つあった。

 折り目のしっかりついたスーツに銀色の腕時計、髪は清潔感のある短めで、銀縁の眼鏡をして――と、大手証券会社にでも務めていそうな風貌だ。


 と、急に立ち止まる桐島さん。

 表情が曇っていたり硬直していたり――といった様子はないけれど、思いがけず大きく立ったその足音に、影が振り返って言った。


「ようやく帰って来ましたか、藍」


 下の名前で、且つ愛嬌のある呼び方をしたその男性は、


「まさか。嘘か質の悪い冗談だと思っていたのですけれど――本当に来たのですね、兄さん」


 普段は優しく、明るい表情を浮かべることの多い桐島さんを真顔に戻させ、更に睨ませるに至る程の存在だった。

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