夜、寂しさと雨

この手で確かに触れた

貴方がここにいると確かめた

貴方の腕に私の腕を絡めて歩いた

貴方の腕に耳を当てたら

貴方の声が貴方の体の中で

鈍く響く音を感じた


貴方の顔を見ようと見上げたけど

私はすぐに照れて耐えきれず

わざと目線をそらし

自分の髪を撫でた

本当は 貴方の頭を撫でたい


ずっとこの腕を絡めていたい

離れたくない

このまま眠りたい 二人きりで

貴方がいる安心も抱きしめて


この胸の中の

寂しさと気まぐれな雨を

貴方を欲する心の声を

いつ貴方に伝えられるだろうか


この気まぐれな雨が

雪に変わる季節になる前に

伝えられたらいいのだけれど

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る