Golden EXxxhaust!! 外伝 - さむらい☆らびっと
山田 有
⚙0 / Mr. Surfacer.
#1
荒れた地面を踏んで小さく跳ねた“ブラッシュウッド号”の助手席で、トゥート・ユアサは大きな欠伸をし、日よけにしていた
「まっまく揺れすぎだ。ちっとも眠れやしねえ…なンとかならねえのかよ、RF」
ユアサは低いがよく通る声で、しかし気怠げな声色でそう言って、運転席に首を半分だけ向けた。
「それはまったく完全に無理だよユアサ。ここは
その恰幅を収めるにはやや狭そうに見える運転席では、RFが真っ白な体毛に覆われた太い腕を使って体格からは想像もつかないほどせわしなく
「例の
「それはいい考えだね。荒地を走る衝撃で折れた叉骨をぼくが修理してる間に、ユアサが獲物をたくさん狩ってきてくれるならすぐにでも」
皮肉な台詞だが、縞ズボンを履いた脚を目にも留まらぬ速さで動かして
「…おう。俺だってそのつもりさ。でもなRFよ…さっきからもう随分とこの赤い壁を見続けて爆走してるが、お前の言う獲物なンてとっても見えそうにないぜ。ほンとにこっちで合ってるのかよ」
少しきまりが悪そうに鼻で息を吐きながら、ユアサは窓の外、高く聳えるウエストレッドの岩山―もう二時間はこの景色を見続けている―に視線を戻した。ユアサの視界はまた、赤い土の色ばかりになる。
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