1月23日
「あっ」
と言う間に一日が終わってしまった。
もう夜の24時。Bとの交代のリミットまで三時間もない。
Bが予想していた通り、私の休日はギャルパンを全話(+前劇場版、OVA、ドラマCD)を見返すことで終わってしまった。
さすがにぶっ続けで鑑賞しきるのは体力的に厳しくて、途中に休憩(と言う名のお昼寝)を挟んだりもしたけれど、一気見したことにはかわりない。
目が疲れてしまっている。
「うぅーん。肩凝っちゃった……」
背筋を伸ばして肩甲骨を張るように両肩を回したり前屈をして身体全体を動かすと、ポキポキと骨が鳴った。
自らの運動不足を実感する。
これ、たぶん今日も一日使って全部の話を鑑賞することになると思うんだけれど、二日連続で家にこもってアニメばっかり観てたら、さすがの私でも身体に良くないんじゃ、って思ってしまうな。
かと言って行きたいところもないし、遊びに誘える(もしくは誘ってくれる)相手もいないので、はてさてどうしたものか。
今日が土日だったなら実家暮らしの親友の家にお邪魔して過ごしたりもできるのだけれど、あいにく今日は水曜日。ど平日だ。
諦めてアニメ観るか(と言っても観るのはBだが)、Bに頼んで仕事の資料作成を進めてもらうか、だなぁ。
そろそろ年度末に備えて、部下たちの評価を上司に報告しなくちゃいけない時期だから、資料作成を進めておくのは悪くない。
アニメを観るつもりでいるBの邪魔をするのは申し訳ないけれど、必要なことではあるし、ホントに体力的に考えるともたないかもしれない。
私が無理したのが根本的な原因なのだけれど、アニメを観る機会は今日だけではないのだから無理をするメリットはない。
よし、ここはまた書き置きを残して、Bに頑張ってもらうとしよう。そうしよう。
決して、自分で資料作成を作りたくない訳ではない。本当だ。
だって、休みの日に作らなくても会社の勤務時間の中でも資料作成の時間は取るから。つまり、Bにやってもらうのはどちらかと言うと下準備でまとめる前の草案作りだ。
完璧にする必要はないから、止めたかったらすぐに止めてアニメ観たらいいし、資料作成に責任を負うこともない。
有用な休日の使い方の一つ、くらいのものだ。
決して自分で作りたくないから屁理屈をこねている訳ではない。
よしよし、そうと決まれば早速Bに書き置きを残すとしよう。
資料作成のためのデータは会社から持ってきてあるし、Bも普段から接している部下たちの評価を点けるのだから分からないこともない。
後で私が確認してよほどおかしなところでもなければそのまま推敲して提出できるだろう。
丸一日使うような作業でもないし、Bが予定してるコラボスイーツをファミレスに食べに行くと言うならおやつの時間の前には終わってしまうだろう。
うんうん。我ながら完璧なプランニングである。
「資料が出来たらUSBに保存しておいてね、タイトルは『日付け+評価』でお願い。と」
これでよし。
これで心置きなく交代できる。
う~ん、素晴らしい休日である。
よし、それじゃ寝るとするか。明後日起きた時には資料もできてて仕事に行くだけなんて、何て素晴らしいのだろう。B様様である。
ううん、決してBにやらせて楽をしようとか最初から思ってた訳じゃないんだからね?
本当だよ。
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