アーティファクト

sura2

プロローグ

第1話 アーティファクト

 西暦2100年、人類は進化した。

 その進化は突如平穏な日常に現れる、その内容とは4歳児が突如瞬間移動をするようになった事件が起こりそれを発端に次々と子供達が超人的なことを成し遂げる様になる、それして人々はこれを”覚醒”と呼ぶ様になり、超人的能力の事を"覚醒能力"と呼んだ。


 それから20年進化した人類は全世界人口の35%まで増えたが”覚醒”をしていない旧人類からの差別は起こり、新人類との戦争が起こるのだが"覚醒能力"を持つ人類が負けるはずはなく戦争は終結する、これは後に人類革命と呼ばれた。


 人類革命で勝利した新人類は"覚醒能力"で島を作りその中に国を作り、国名を新人類に自由を与える国、リバティ・サン王国と名乗った。


 さらにそれから20年後、世界の総人口の約8割が新人類となったがそれでも新人類を敵対視する者も少なくはなかった。


 一方リバティ・サン王国は新人類の安全と自由を守るための学校、ガーディアンを設立した。


 リバティ空港

 春のリバティ・サン王国の空港、新人類の為の学校が世界唯一のため、この国には様々な国の人が訪れる。

「ここへは何をしに来た?」


「学校へ通うためです」


「ガーディアンか、良い学生生活を」


 そう言われ、少年は入国審査のゲートを通る。


(ここが新人類の理想郷──リバティ・サン王国、見た感じは噂通り豊かで技術なんかも経済国と変わらない程だけど、どう思う?ギシン)

「シンジ、あまりキョロキョロすんじゃねぇ、怪しまれるぞ」


 シンジと呼ばれる少年は心の中でそう話すと、ギシンと呼ばれる人物からの返事が来る。


(そう?ボク的にはこれくらいなら大丈夫だと思うけどな)


 ポケットに入れていたイヤホン型の通信機器が震える。


「おい、なってるぞ」

(分かってるって)

「シンジ、またはギシン応答せよ」


 シンジは裏路地に隠れ通信機器を装着すると声が聞こえてくる。


「こちらシンジ、先程入国が完了し現在入寮予定の寮付近にある裏路地に居るよ、オーバー」


「了解した、君達二人をこれからコードネームをアーティファクトと呼ぶ、以上だオールオーバー」

(アーティファクト人工物ね、皮肉すぎるネーミングだよ、そっちが勝手に造ったくせにさ)

「どうするシンジ?計画通りにこのまま裏切るか?それとも反乱組織あっちの作戦に乗るのか?」

(それはしばらく保留にするよ、いつでも掌を返せる様に報告だけはするけど、とりあえず今日は入寮だけを報告するよ、この国の事はブリーフィングで教えてもらった事以外知らないからね)

「なーるほど、確かに俺たちが生き延びる為にはこうするしかねぇもんな」


(うん、ボク達は生き残るんだ、その為にもこの学校、この国で活躍するしかない)


「「俺(ボク)たちは生き残る、何が何でも絶対だ」」

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