遠慮の塊
遠慮の塊
著者:天城凛太郎 様
作品url(https://kakuyomu.jp/works/1177354054884909404)
おのれ、私が吸血鬼オタクだと知っての投入か!!
まぁそれはさておき、吸血鬼は大好きですから無条件に吸血鬼作品も大好きです。加えて捕食者と被食者の関係性も震えがくるほど好きですからして、もう褒めちぎる前提しかございません。「褒めちぎられたい人、ご遠慮ください」の建前はいったいどこへ行ってしまったのでしょうか。いや、なんとしてでも穴を見つけなければ。
異種族に支配されてしまった地球上で、もはや唯一の人間。
このモチーフ自体は「地球最後の男」に始まって使い古されているものですが、読み進めるにしたがって明らかになる「異種族も最後の一人である」という展開はまさしく胸熱。最後の獲物に対する、最後の捕食者のあくなき情熱と歪んだ愛情。
世界に二人きり、というのはすっかり手あかのついたテーマではありますが、味付け次第でここまで化けるとはお見逸れいたしました。
吸血鬼という題材に無限の可能性を感じる(たぶんそこ違う)。
贅沢を言えば、全体に短文にすぎ、小説というよりは詩的なのがなんでしょうか。
あとはタイトルからしてコメディ成分を期待していたのですが、結局耽美に徹してしまって虚を突かれたような、嬉しいような。
古典ムード漂う、美味な吸血鬼譚でした。
ごちそうさまです。
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