四十九日間 君の命、死神が預かります!
槙葉 鹿
【プロローグ】
俺を誘う死神。
I 俺を誘う死神
リリ...リリリリ...♪
スマホの通知音がなる。メールボックスを開く。はぁーーー。
何度目だろうか。俺、
「そんなに俺は、魅力が無いか!!
そもそも就活って魅力がある人間だけ成功するものなのかよぉぉぉぉおお」
ひとり駅のホームで半泣きで叫んだ。
我に返って恥ずかしくなり、周りを見渡したが、誰もいなかった。
「そっか...この時間は誰もいなかったな。この駅。」
なんか、無性にさびしくなる。誰かひとりでもいれば良かったのに。すごい顔をして、引いて見ている人でもいれば、笑って黒歴史ぐらいに出来るのに...。
今このホームから落ちそうになっても、誰も気づいてはくれない。たとえ、死んだとしても。
ここにいると、自分は独りなんだって実感させられる。生まれてこの方、彼女というものがいたことは無い。実家にはちょっと色々あって帰れない。親しい友人もいないし。
つまり俺を心配してくれるような人はいない。
「このままいくと、孤独死か?うーん可能性高いな。ハハハ...」
“───いっそのこと、死んでしまいたい?”
どこからか、知らない声。
ここには誰もいなかったはず。幻聴、幻覚...?あーーもう!俺ついにヤバイ域に突入してしまったのか?!
早く家に帰ろう。そして、風呂入って寝よう。そろそろ終電が来る。家は電車に乗れば20分程度で着く距離だ。
パチパチパチ、、、バツン!!!
大きな音を立てて、ホーム内の電気が消えたが、すぐに元に戻った。
ブーーー。
電車が来た。
─────────────────────────────ドンッ
その瞬間 俺の体は線路へ投げ出された。
あれ?今背中押されたの...か...??
ていうか、電車きてるんだぞ。このまま落ちれば死ぬよ?
え?俺の人生ここでおわり??
嫌だよそんなー。
なんかよくわかんない幻聴や、幻覚を見てから死ぬなんて。
────バタッ。
「ぶふぇっ」
思いっきり何かにぶつかったようだ。
うん?なんか...冷たい。床...か?
俺、電車に轢かれたはずじゃ.....。
カツカツカツ。近づいてくる足音がする。
「ヤバイ!逃げないと!!!」
でも、身体が動かない。この床に縛り付けられてるみたいだ。
目の前にいたのは、黒い服に身を包んだ男だった。
「君の命 ボク、
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