金谷2 王愷の殺意
金谷会参加者
司馬越1、司馬越2
劉輿と、その弟の
あるときそんな王愷から、
劉輿と劉琨、招待を受ける。
まぁまぁ楽しんできなさいよ、んで、
泊まってきなさいよ、とのことである。
王愷の真意なんぞピンと来ない二人、
ほいほいついて行っちまう。
いいのかい……?
二人が眠った頃、王愷、
召使いに穴を掘らせていた。
二人をそこに、
しまっちゃおうとしたのだ。
ところで異変を感じた人がいた。
二人が王愷の家に泊まったと聞き、
夜遅くであったにもかかわらず、
急ぎ車を飛ばし、王愷の家に。
そして二人の所在を問う。
王愷、隠し切れないと悟り、言う。
「奥で眠っているよ」
そこで石崇、寝室に入り、
二人を起こして自らの車に乗せる。
そして、車内で言うのだ。
「小僧ども、言ったでしょ!
知らない人についてっちゃダメって!」
劉璵兄弟少時為王愷所憎,嘗召二人宿,欲默除之。令作阬,阬畢,垂加害矣。石崇素與璵、琨善,聞就愷宿,知當有變,便夜往詣愷,問二劉所在?愷卒迫不得諱,答云:「在後齋中眠。」石便徑入,自牽出,同車而去。語曰:「少年,何以輕就人宿?」
劉璵兄弟は少き時に王愷に憎まる所と為る。嘗て二人を召じ宿し、默かに之を除かんと欲す。令し阬を作さしめ、阬じ畢えるに、害を加うるに垂んとしたり。石崇は素より璵、琨と善く、愷が宿に就けるを聞き、當に變有らんと知り、便ち夜に往きて愷を詣で、二劉が所在を問う。愷は卒迫として諱を得ず、答えて云えらく:「後齋に在りて眠に中す」と。石は便ち徑ちに入り、自ら牽きて出で、車を同じうし去る。語りて曰く:「少年、何ぞを以て輕々に人が宿に就かんか?」と。
(仇隟2)
うん……何故か劉琨の時に紹介し忘れたんだ、このエピソード……しかしつくづく王愷の大人げなさとか謎の残虐性とか、異常だな……
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