郗超9  死して同穴に  

郗超ちちょうが死んで、葬式が挙げられる。


奥さんは周馬頭しゅうばとう

あの周顗しゅうぎさんの孫にあたる。


彼女の兄や弟は、

周家に戻ってきてほしいと希望した。


が、周馬頭、その申し出を断った。

そして、言うのだ。


「ここから先、生きていても夫と

 同室でおることはできません。

 けれどせめて、

 死んだときには同じ墓穴に入りたいの」




郗嘉賓喪,婦兄弟欲迎妹還,終不肯歸。曰:「生縱不得與郗郎同室,死寧不同穴!」


郗嘉賓の喪ぜるに、婦が兄弟は妹を迎え還ぜしめんと欲せど、終に歸を肯んぜず。曰く:「生きては縱い郗郎と同室なるを得ざりたれど、死にては寧んぞ同穴せざらんや!」と。


(賢媛29)



周馬頭

だめだ、周顗さんの孫ってだけで笑いが。


劉注では父親を周閔しゅうびんとしているが、晋書では周閔に子供はなく、弟の周頤しゅうがいの「長」子、周琳しゅうりんが爵位を継いだとしている。弟たちもいたようだが、名前は不明。となるとここでいう兄は多分周琳のことなんだろうなー。なお周琳の最終官位は東陽とうよう太守とかになってて、割とこの頃の周氏は斜陽な感じ。そりゃ郗家の方がいいですな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る