王導50 石崇家殺人事案
客のところに美女をあてがい、
酒を注がせた。
客が美女の勧めた酒を飲み切れないと、
その美女を部下に命じ、斬り殺させた。
えぇ……。
お呼ばれされた時のことである。
自分が飲まなきゃ美女が死ぬ。
あんまお酒の得意じゃない王導さま、
ここでは頑張って飲む。
で、べろんべろんになってしまった。
一方の王敦。飲まない。
なので三人の美女が斬り殺されている。
でも飲まない。しかも平然としている。
お前の血の色は何色だ、
王導さまが王敦に詰め寄ると、
王敦はあっさりと言い返すのだ。
「石崇が奴の家の者を
斬っているだけだろう。
俺に関わりのあることではない。
何故お前が詰るのだ?」
石崇每要客燕集、常令美人行酒、客飲酒。不盡者、使黃門交斬美人。王丞相與大將軍嘗共詣崇、丞相素不能飲、輒自勉彊至於沉醉。每至大將、軍固不飲、以觀其變已斬三人、顏色如故、尚不肯飲。丞相讓之、大將軍曰:「自殺伊家人。何預卿事?」
石崇は客を要え燕集せる每、常に美人をして客に酒を行かしむ。酒を飲むに盡かざる者には黃門をして美人を交斬せしむ。王丞相と大將軍は嘗て共に崇を詣づ。丞相は素は能く飲まねど、輒ち自ら勉彊し沉醉せるに至る。大將軍に至れる每に固より飲まず、以て其の變を觀る。已に三人の斬らるに、顏色は故の如くし、尚お飲むを肯ぜず。丞相は之を讓む。大將軍は曰く「自ら伊れの家人を殺せるに、何ぞ卿の事に預らんか?」と。
(汰侈1)
えっ何このクッソ怖い話……。
つうか「家人を殺す」が罪じゃないとか、
ほんにこの時代の人命の軽さやべえ。
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