第24話 本を作る夢

 自分の技量と性格をよくよく見つめてみた結果、プロの作家を目指すより趣味で創作を細く長く続けた方がいいなと結論を出しました。

 それでもやっぱり自分の書いたものが本になったらいいのにな、という夢はなかなか捨てられないものがあります。


 今でも紙の本が好きですからね。やはりどうしても憧れます。


 とはいえコンテストで入賞したり出版社にお声をかけていただいたりといった理想的なかたちの書籍化は宝くじの一等を引き当てるようなものだとしか思えないので、今は同人誌を作ってみることをぼんやり夢見ています。


 きっかけはある作家さんの小説の同人誌を通販で購入した所、小説もさることながら造本も素晴らしくて「こういう本が同人誌で作れるんだ……!」と感激したことです。


 実は漫画や俗にいう薄い本というものも含めて、今まで同人誌にはあまり縁がなかったのですよ。即売会にも参加したことがありませんし。

 そんなわけでこの歳になって初めて同人誌に触れたわけですが、しみじみすごいなあ……と。個人でここまで造れるんならもう十分じゃないかと、単純にそんな気持ちになったわけでした。


 そんなわけで、自分の書いたものを本にしたいという夢ができたわけです。でも、実現するのはもうちょっと先になりそうですけどね……。

 まず先立つものがありませんし、イラストの手配だとかデザインだとかそういったことは自分一人でできるのかとか考えてしまうと気が引けてしまうので(元々消極的で受け身ゆえに、非常に腰が重いのです)……。


 あと、私は今のところ自分の書いたものは全てカクヨムで公開しているけれど、もし本を作るとしたらカクヨムに載せたものはやっぱり非公開にした方がいいのか? といったことでも悩んでしまいます。


 当たり前だろ! ただで読めるものをわざわざお金出して買うやついないだろ! という話になるのですが、どちらかというと「自分の書いたものを本にしたい」という気持ちが優っていたためにその点をすっかり失念していたのでした……。マヌケな話です。

 でも、もし自分の本を作って出すにしても、非公開にはしたくないんですよね。もともとそんなに読まれてない小説を非公開にして売れるかどうかわからない紙の本にしたらますます読まれなくなるだけになる公算の方がどう考えても高いし。


 非公開にせず紙の本を作るとしたら、紙の本に書き下ろしをつける等なんらかの形で付加価値をつけるべきだろうか。うーん。


 ……とまあ、そんなことをつらつらと考えております。


 一度、文学フリマなんかにも行ってみたいですね……。いつか私の住んでいる所のそばでも開催してくれないものだろうか。



 2018年6月24日

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