血の雨ノート

栗崎 きんぐ

第1話 1ページ目

6月の豪雨が窓に激しく打ち付ける音が町中に響いていた。


今朝はその音がやけにうるさくて、

僕はぼんやりと目を覚ました。


ベッドの横の窓を見やると、

薄暗く白く霞んだ朝が、

窓越しの雨に滲んでいた。


血の匂いがした。

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