第5話 発覚
一通りのゲーム開始時のチュートリアルを追え、始まりの町に戻ってきた俺はアイテムを確認しながら次にしたのはレベル20になって解放された機能の確認である。
ゲームはレベルが上がるほど多くの機能やイベントを行ったり出来るようになるゲームが多い。このvariousも同じで、レベル20のチュートリアルが終わるとアイテム袋枠追加10解放やショップの解放。などがある。
25で属する国を決められ、30でギルドに加入など出来ることも多くなる。
俺はとりあえず現状確認にいくつかあるメニューを上から下へと視線を滑らせる。知らない機能、増えているものがないかどうか。
と見ながら、一つの項目で視線がとまった。ランキングである。
ランキングとはすなわち一人でプレイするゲームとは違い大勢でプレイするネトゲ内の格付けでこれを競うのも楽しみの一つだ。
かつては自分も100位以内で凌ぎを削って課金したのを思い出す。
かつての仲間はたぶん大方が引退と言う形でやめているだろうが
それでも知っている名前がもしかしたら一人はいるかもしれない。
一年も間を空けて知り合いに出会えるか。移り変わりの激しいゲームで期待してはいなかったが気になってチェックしてしまった。
そこで俺は驚愕する。
「は?」
なんだこれ。
クロ、クロ、クロ
それぞれの強さを示すランキングで一位に輝くのはどれも同じ名前。
このゲーム内で最強と言って言いキャラの名前を俺は知っていた。
「うそだろ?」
クロと言う名のキャラを俺はこのゲーム内でフレンド登録したことがある。
しかし、ありふれた名前であるし、もしかしたら別人かもしれない。
でも、思い浮かぶのは犬っころのような初心者丸出しの男の姿だった。
それも現実には誰であるか知らない、ゲームの中だけの知己であるが。
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