第101話 クズの中のクズ

 





 ディーザは手をかざし、回復魔法で歪み陥没した顔を元に戻す。

 そして血を拭い、透明の床に降り立つと、フラムを睨みつけた。

 彼女もディーザを見据え、構える。

 彼を倒さなければオリジンを破壊することはできない。

 武器は無いが、今の体に湧き上がる力さえあれば、一対一ならば勝利も不可能ではない。

 そして今、戦いが幕を開けようとしたところで――


「ははははは……」


 扉が開き、偉そうな笑い声が響いた。


「あはははははは……っ!」


 聞くだけで耳を塞ぎたくなるような、フラムにとってこれ以上ないほど不愉快な笑い声。


「くは……はは……あーっはっはっはっはっはっはっはッ!」


 この状況で空気を読まずに高笑いできる男など、おそらくこの世に一人しかいない。


 ――ジーン・インテージだ。


 二人の視線が彼に集中する。

 自分がこの場の主役になれたことが嬉しかったのか、ジーンは不敵な笑みを浮かべメガネをくいっと持ち上げた。


「これがオリジンか、思った通り醜い姿をしている。貴様のような他力本願な存在が、この僕を支配しようなどとおこがまぐぼォッ!?」


 偉そうに能書きを垂れるジーンの頬に、フラムの拳が突き刺さった。

 彼が何を企んでいようが関係ない。

 彼女にとって、彼は間違いなく敵なのだ。

 だが死なれては困ると加減をしたのか、彼の体はディーザのときほど勢いよくは吹き飛ばなかった。

 放物線を描き床に叩きつけられると、ジーンはガバッと高速で起き上がり、フラムに怒りを向ける。


「おいやりやがったなゴミ女! お前は、誰のおかげで生きてると思ってるんだ!? 僕だ! 僕がいたからこそッ!」

「黙れクズが」


 再びジーンに接近したフラムは、その胸ぐらを掴み体を持ち上げる。


「何のために出てきたのか知らないけど、邪魔しないでよ」

「ぐっ……ま、待て、まさかここでディーザとやり合うづもっ……いっづぅ……つもり、か……?」


 投げ捨てられ臀部を強打するジーン。

 彼は痛そうに尻をさすりながら、フラムに忠告する。


「ならやめておけ。すでにキリルやマリア、ガディオまでもがここに向かっているはずだ」

「だとしても――!」

「一対一ならともかく、複数人相手に勝てるはずがないだろう!? お前が猪みたいに敵に突っ込んでたんじゃ完璧な僕の計画が台無しなんだよ!」

「チッ……」


 言い方は気に食わないが、ジーンの言葉は正論だ。

 キリルたちが合流すれば、いくらフラムが強くなったとはいえ勝ち目はない。

 それより今は、この手に入れた力で逃げ切ることを優先すべきなのだろう。

 彼女がオリジンに再び取り込まれてしまえば、もう脱出する術はないのだから。


「逃げられるとお思いですか? 先ほどは不意を突かれてしまいましたが、二度と同じ手は通じません」


 コアを取り込み、さらにシートゥムまで接続したディーザは、もはや以前とは比べ物にならないほど強い。

 不意打ちでなければ、顔面のど真ん中に拳を叩き込むのは難しかっただろう。


「カオスレイ!」


 彼の背後にいくつもの魔法陣が浮かび上がり、そこから無数の光線が放たれる。

 白と黒の魔力の矢が乱射され、フラムとジーンに襲いかかった。


反転しろリヴァーサル


 フラムは手をかざし、自分に近づく矢を全て跳ね返す。

 ジーンはこっそりとその背後に隠れた。


「私を盾にしないで」

「僕に死ねって言うのか?」

「うん」

「うんじゃないだろ!?」


 死ぬなら勝手に死ね、というのがフラムの感情である。

 無論、理性では『おそらくこの力はジーンの細工のおかげだろう』とは理解している。

 だが、奴隷として売られた怒りはまだ収まっていないし、そもそも――もし彼が全てをわかった上で今日この瞬間を待ちわびていたとしたら、本当ならもっと前の段階で止められたはずなのだ。


 カオスレイが収まる。

 ディーザは自身の魔力によほど自信があったのか、表情に微かに悔しさをにじませていた。

 だがすぐに次の魔法の発動に移る。

 その隙を見て、フラムはジーンの首根っこを掴み、オリジンの部屋を出た。


「ちょ、ちょっと待て、もう少しどうにかならないのか!? 背負うとか抱えるとか!」


 目の前には階段がある。

 このまま駆け上がられれば、間違いなくジーンの下半身はボロボロになるだろう。


「する義理がない、我慢してよ」

「あとでどうなっても知らないからな!?」

「はぁ……わかった、じゃあ自分で歩いて」


 フラムが手を離すと、ジーンは「ふん」と彼女を睨みつけながら、ローブに付いた砂埃を叩いた。

 そして二人で並走し、階段を駆け上る。


「なんで私は助かったの?」


 走りながら、フラムはジーンに尋ねた。

 彼は再び得意げなしたり顔を浮かべる。

 その顔を見るだけでフラムはぶん殴りたくなったが、衝動をぐっと抑え込んだ。


「オリジンの力は、時計回りに回転することで生まれるエネルギーだ。それを逆回転させると、負のエネルギーが生まれる。それはわかるか?」

「なんとなくは」


 感覚の話ではあるが、フラムはそうやってオリジンコアを破壊してきた。

 つまりコアは、正のエネルギーに耐えられるように作られているが、負のエネルギーには耐えられず自壊してしまう。


「コアを取り込んだ連中を見たらわかるが、あいつらは時計回りのエネルギーを得ることでステータスが向上する。ならば負のエネルギーを体に取り込んだらどうなると思う?」


 普通は、逆回転を始めた時点でコアが崩壊するので、コアを取り込んだ者に負のエネルギーが流れ込むことはない。

 だが仮にそれが実現したとしたら――ステータス上昇の逆の現象が起きるだろう。


「ステータスが、落ちる?」

「そういうことだ」


 つまりそうして起きたステータス減少によって、フラムは力を得た。

 だが疑問が残る。


「でもオリジンに接続されるのと、コアを付けることは違うと思う」

「ゴミのくせにそこに気づくか」

「いちいちムカつくんだけど」

「貴様に好かれようとは思っていないからな」


 話しているうちに階段を抜け、地上一階の廊下に出る。


「話の続きは――まずは無事に脱出してからだ」


 ずらりと並ぶ、人狼型キマイラの群れ。

 絶望的な光景だ。

 幸いにもキリルたちの姿は無いが、仮にここにいたのがジーン一人だけなら、突破できずに無残に殺されていただろう。

 しかし今のフラムなら――何も恐れずに、彼女は群れへと突っ込んだ。


「グギャアアァァァウッ!」


 先頭の一体が吠え、フラムに飛びかかる。

 彼女は素早く振り下ろされた爪を軽々と避けると、その横をすり抜け、すれ違いざまに軽く体に触れた。

 その一瞬で、キマイラの体内に大量の魔力が注ぎ込まれる。

 コアの力で強化された肉体であっても、今のフラムの力に抗うことは出来なかった。


 パァンッ!


 そしてキマイラは破裂し、水風船のように中身をぶちまける。

 同時にコアも、粉々に砕けていた。

 フラムは止まらない。

 今度は三体が同時に襲いかかり、さらに後方に待機しているキマイラたちが、螺旋の弾丸を彼女に飛ばす。

 彼らが動き出したのを見た瞬間、彼女は少し腰を落とし、両足に力を込めた。

 ドオォッ!

 彼女が地面を蹴った瞬間、床は砕け、背後に待機していたジーンを激しい衝撃波が襲う。

 一瞬で、フラムは人狼型の群れを突破した。

 そして敵の背後に着地すると、「ふぅ」と軽く息を吐き、何事もなかったように前へ歩き出す。

 その一歩目が“カツン”と音を鳴らすと同時に――十体以上のキマイラが、破裂した。

 あっという間に廊下が血で染められる。

 漂う不快で濃密な死の匂い。

 だがジーンは戦慄し、匂いどころではなかった。


「まさかここまでとは……!」


 オリジンの力だけ・・を取り込むことで、フラムがかなりの力を得ることは計算していた。

 だがその結果を目の当たりにすると、驚かずにはいられない。

 ただし、彼が驚愕し戦慄していたのは、フラムの力の強大さに対してではない。


「こんなものを作り上げるだなんて、やはり僕は天才だ! あっははははっ!」


 自分が天才すぎて、恐ろしくなったのだ。

 どこまでもジーンはジーンである。

 そして彼は、血まみれの廊下を走りフラムの背中を追いかける。


 一方で、さらに先まで進んでいたフラムは、わらわらと現れるキマイラに苛立ちを覚えていた。

 触れれば吹き飛ばせる、だがあまりに数が多い。

 大剣があれば騎士剣術キャバリエアーツで一掃することもできたが、彼女はプラーナによって剣を作り出す術を知らなかった。

 再生能力が無いため、自らの肉体を弾丸に変えることもできない。


 そこでフラムは一つの案を思いつく。

 群れの先頭に高速で迫り、その胸部を手刀で貫いた。

 ぬるりとした生暖かい感触に顔をしかめながらも、魔力を――それもただ破裂させるときとは比べものにならないほど大量の魔力を、一気に注ぎ込んだ。

 肉体の裏と表が即座に反転し、キマイラの肉体が爆ぜる。

 そして砕け散った骨片が反転の魔力を宿し、その後ろにたむろする人狼型たちを強襲した。


 すなわち、キマイラの肉体を利用した散弾である。


 仲間の破片に触れた瞬間、そのキマイラの肉体に魔力が注ぎ込まれ、同じように破裂する。

 まるで誘爆しているようだ。


「よしっ」


 フラムは手に付着した手を払い、満足気に頷いた。

 そして廊下を進み、迷わず地下牢へ向かう扉を開く。

 すると、追ってきたジーンが声を荒らげた。


「何をしているんだ、化物どもが来ると行っただろう、早く外に向かうぞ!」

「ネイガスさんを助けないと」

「どうでもいい、まずは自分たちの命を優先し――っておい、僕の話を聞け!」


 フラムには聞く義理がない。

 扉を開き、階段を降りていく彼女を、ジーンは「クソ女がっ!」と悪態をつきながら追いかけた。


「だからお前は愚かなんだよ! あの魔族はどうせ死なない」

「わかんないでしょ!」

「わかれよ! あのマリアに殺せるものかよ!?」


 彼の言うことにも一理ある。

 マリアは、ネイガスとセーラの繋がりを知っている。

 捕らえたネイガスを生かしたのは、せめてもう一度だけでもセーラと再会させてやりたいと思っていたからだろう。

 だがフラムの選択もまた正しい。

 こんな地下牢に長時間閉じ込めておくわけにはいかない。

 ディーザがいつ心変わりして、彼女を取り込まないとも限らないのだから。


 立ちはだかる人狼型を軽く蹴散らし、あっという間にネイガスの牢に到着したフラム。

 彼女は無言で錠を開き・・、ネイガスに手を差し伸べる。


「ネイガスさん、逃げましょう!」


 全く状況が把握できないネイガスだが、すぐにフラムの手を取った。

 それは彼女が、無条件で信用できる相手だからこそである。


「ありがとね、フラムちゃん」

「いえ、当然のことをしたまでです」


 二人が微笑んでいると、水をさすようにジーンが割り込んできた。


「おいそこの阿呆」

「どうしたのクズ」

「お前のせいで追いつめられたぞ、どうしてくれる」


 彼の視線の先には、剣を構えるキリルとガディオの姿があった。

 さらにその後方には、ディーザとマリアが立っている。


「役者が勢揃いしたって感じね」

「つまりはここでカーテンコールというわけですな」


 仮にフラムのステータスが十万を優に超えたとしても――それでようやく、彼らと同じ土俵に上がれただけだ。

 ジーンとネイガスは二人で一人を抑えるので精一杯だろうし、フラムも防戦に徹すれば二人ぐらいは抑えることができるかもしれない。

 それでも一人が余る。

 現状、フラムたちの力では、どうあがいても互角にぶつかりあうことは不可能だった。


「しかし不思議なものです。ジーンさん、あなたはどうやってわたくしたちの目を逃れて、入り込んだのですか? コアを使ったものだとばかり思っていたのに」


 マリアがジーンに尋ねる。

 彼女らとて、何の確認もなしに彼を魔王城に引き入れたわけではない。

 確かにコアを使ったと認識していたからこそ、彼はここにいたのだ。


「ああ、これのことかい?」


 するとジーンは上着をまくりあげ、こともなげに体にめり込んだコアを取り外してみせた。

 そしてマリアの足元に投げ捨てる。


「フェイクだ、まんまと引っかかってくれたな」

「……こんなものを」

「幸い、時間はあったからな。僕はずっとこのときを待ち続けていたのさ」

「ならば、もっと前の段階でわたくしたちを止めることはできたはずです。なぜ、どういった動機で、フラムさんが接続されるまでわざわざ待ったのですか?」


 それは、フラムにも理解できない部分だった。

 ひとまず彼の動機を明らかにしたいのか、ディーザやキリル、ガディオも今のところは手を出してくる様子はない。


「動機か。マリア、君には思い当たる節はないのかい?」

「わたくしに?」


 きょとんと首をかしげるマリア。


「……はっ、そんなことだろうと思ったよ。いいかい、僕は天才だ。誰よりも優れた頭脳を持ち、誰よりも高みに至り、誰にも侵されてはならない――その僕に、オリジンコアなどという不純物・・・を渡したのは、君じゃないか」


 それは、彼にとって酷くプライドを傷つけられる出来事だった。

 マリアがジーンにコアを渡したのは、いわば彼に対して『力不足だ』と告げているに等しい。

 天才たる彼が、回復魔法しか脳のない聖女ごときに役立たず扱いされた――それは、最大の屈辱であった。

 その悔しさをバネに、新たな魔法を会得し、ジーンは彼女の鼻をあかし、オリジンを殺すために動きつづけてきた。


「そんな動機で……」

「貴様のような半端なメスガキでは、天才の考えることは理解できんだろうな。だがそれが全てだ。引き金はお前が引いたんだよ、マリア・アフェンジェンス!」


 割とその場にいる誰もが、『くだらない』と思っていた。

 とはいえ、結果的にそのおかげでフラムは救われたのだから、声には出さないが。


「次に、どうしてフラムが接続されるまで待ったか、だが――お前たちも知っているとは思うが、封印されたオリジンは力を封じられると同時に、外部から触れることもできない。つまり、殺すことができない状態だ。完全に滅するためには、封印が解かれ、そしてフラムの反転の魔力が一定以上に達する必要があった」


 すなわちジーンの目的とは、とにかくオリジンを止めて、これ以上の被害を防ぐことではない。

 自分のプライドを汚したオリジンを、この世から完全に消し去ること、それだけなのだ。

 そのためには――封印が解かれる必要があった。

 たとえどれだけの犠牲が出ようとも、天才たる自分の目的を達することが何より彼にとって重要なのである。


「封印を解くとなれば、キリルが巻き込まれることも予想できる。それも僕の目的の一つだった」

「どういう、ことです……?」

「わからないか? キリルは僕を拒んだんだよ、この僕を! この世で最も優れた生命体であるジーン・インテージを! これ以上ない血を継いだ最高の子供が残せるはずだったのに! そんな女、報いを受けて当然じゃないか……! あっはははは、追い詰められてはいるが、今は割と最高の気分だよ。醜い姿で、生きたまま人形にされたキリルを見られてさぁ!」


 ジーンの嘲笑が響く。

 フラムは聞きながら、改めて確信した。

 ああ、こいつは――どうしようもないクズなのだ、と。

 確かに天才と呼ばれるだけの頭脳は持っているかも知れない。

 だが、それを差し引いて余りあるほど、性格がゆがんでいる。

 たぶん、この世に存在するどんな悪より純粋に悪だ。

 だからこそ、オリジンの計画を滅茶苦茶に乱すことができたのだろう。


「このような男に、わたくしたちの計画は……」

「そう悔やむことはありません、マリア。すでにこうして追い詰めているのですから」


 ディーザの言葉に合わせるように、キリルとガディオが一歩前進し、フラムたちに近づく。


「……おいフラム、どうにかして逃げられないのか? 時間は稼いでやったんだ、その足りない脳でも必死にひねれば何か出てくるだろう」

「無いわけじゃないけど……ネイガスさん」

「ん?」

「二人に、は任せましたから」


 フラムは足裏から、魔力を地面に流し込んだ。

 それを感じ取ったディーザが目を見開き、動き出す。


「この状況で逃げられるはずなどッ!」


 キリルたちが加速し、一気に距離を詰めた。

 だがそれより先に、フラムの仕込んだ魔法が発動する。

 重力反転。

 対象は――三人の立つ、地面。


「お、おいフラム、まさかこれはっ!?」

「無駄口を叩いてないで上をどうにかして!」


 えぐり取られた床が高速で上へとフラムたちを持ち上げる。


「チィッ! エレメンタルバーストッ!」


 ジーンは近づく天井に対して、四属性を束ね、破壊力に特化した魔法を放つ。


「イロージョン!」


 続けてネイガスも、風と闇をあわせた魔力を全力で解放した。


「ぐううぅぅぅぅっ!」

「はああぁぁぁぁあっ!」


 押しつぶされるギリギリのところで、二人の魔法が天井を削り、三人を地上へと運んでいく。

 やがて――一気に景色が開け、灰色の空がフラムたちの前に現れた。

 地下の淀んだものとは異なる、新鮮な空気をフラムは肺いっぱいに吸い込む。

 そして反転を解除し、三人は足場から飛び降りた。


「野蛮な女め……死ぬかと思ったぞ」

「生きてるんだからいいじゃん」

「そうそう、助かったんだからつべこべ言わないの。それで、ここからどこへ向かうの?」


 悠長に話している時間はない、いつそこの開いた穴からキリルが飛び出してくるかわからないのだから。

 それに、すでに建物の影からぞろぞろと人狼型キマイラが現れ、近づいてきている。

 空中からは獅子型や飛竜型も接近中だ、いくらフラムなら倒しきれるとはいえ、無駄な戦闘で足止めを食っている間に、またディーザたちに追い詰められる可能性もある。


「まずは近くの集落だ、そこにお前の装備も移してある」

「私の?」

「ふん、癪だがオリジンを殺すためには貴様の力が必要だからな」


 なかなか手厚いフォローだが、『こいつ意外といいやつじゃん』とはならない。

 なにせ、ついさっきジーン自身の口から、その行動の動機を聞いたばかりなのだから。

 王都の人々を救えたにも関わらず見殺しにした。

 彼が真っ当な人間なら、ガディオは死ななかったし、キリルがあんな姿になることもなかった。

 やはりこの男は、許してはならない。

 落ち着いたら絶対に死ぬほど殴ってやる――そう心の中で決意を固め、セレイドを離れるのだった。





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