第49話 占い

 顔の知らない友人が占い館に行くから付き合ってほしいと言うので(期間限定イベントらしい)見学がてら行ってみた。

 そこは地味なビルの一室で、会議用テーブルを横につなげて占い師たちが並んでいた。

 トランプ占いの隣にはタロット占い、その隣にはPCだけを置いた占い師、八卦もあれば水晶玉もある。尼さん風の人の隣にはヒンズー教っぽい方、その隣では魔法陣を広げている女性、という和洋折衷なんでもあり状態だ。占い師が集まるイベントなのか友人に聞いたら「いつもこうだよ。今日はキャンペーン中でちょっと安いの」と笑った。なるほど。

 フロアで待っていると、友人が戻ってきた。いい顔しているので、満足したらしい。「やってみたらいいんじゃない」と誘われ、それじゃとひとりの占い師にお願いしてみた。いつも気になることがあるから、あれを聞こう。

 「私の寿命はいつ頃ですか」

 占い師はわずかに怯えた後、「その答えは自分には出せません」と返答した。

 教えてもらえなくて、残念。



 ここで目が覚めた。

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