第10話 ミーシャ
「・・・おい、もしかして・・・千夏・・・か?千夏・・・なのか?
・・・。
「「え?」」
えっと・・・千夏って・・・だれ?
「なあ、千尋、千夏ってだれだ?」
「あぁ、お前には話したろ、妹の名前が千夏っていうんだわ。
で、幼女・・・お前は千夏・・・なのか?」
「おいたんだぁれ?私、千夏じゃないよ?」
「・・・。そうか。すまん、人違いだ。あまりにもにてるもんだからさ・・・」
似てるって・・・ケモノ娘だぞ・・・?耳と尻尾のぞいたとしても
さすがにそれはないんじゃないか?だってロリすぎる・・・
「えーっと・・・ねえ、お名前はなんていうの?」
さらがしゃがんでケモノ幼女に話しかける。
母性あふれるさらたんマジ天使っす
「ミーシャ!」
「ミーシャちゃんかー。いい名前だね!えと、お母さんとかお父さんは?どこからきたかとか覚えて
る?」
「あのね、ミーシャね、ずっとここにいるんだ。ママとパパがね、ミーシャはいい子だからここでまっててってね。ママとパパ帰ってこないの。お姉ちゃん、パパとママどこに行ったか知らない?」
「おね!?お姉ちゃんって・・・ふふっ。でもごめんね、ミーシャちゃん。
私たちもついこの間ここにきたばっかりだからここのこともよくわかってないんだ。
力になれなくてごめんね。」
「ううん!ミーシャうれしいよ!お兄ちゃんとー、お姉ちゃんとー、・・・?おいたん?」
「だれがおいたんだ俺はまだ」
「ひゃうっ!?にゅー、おいたん怖い・・・お姉ちゃん・・・」
なんだろうこの娘。すっごくかわいい。みてて癒される。マイナスイオン的な。まぁ存在しないんだけどね。マイナスイオン。
しっかし、おいたんね・・・。高1にしてはまぁ千尋は老けて・・・みえるか?これ
「よしよしこわくないよー。怖くない!もー、千尋さん怖がらせないでくださいよー。」
「お・・・おうすまん。ごめんな?ミーシャ。」
「やー、おいたん怖い!」
完全に嫌われてるよ千尋。
「・・・。ドンマイ、千尋。」
「ちょっwやめてくれる!?そのなにもかも悟ったような顔!?おいたん傷つくよ!?」
気に入ってるんじゃないのかおいたん・・・
まぁこんな幼女においたんなんか言われたらちょっとくるものが・・・んんっそれはそれとして
「で、ミーシャちゃん、ちょっとその鞄の中身みせてもらってもいいかな?」
「うにゅ?いいよー!お兄ちゃん!」
「っち、なんだよこの・・・ハーレム形成はじまんのかこれ!?ハーレムものになるのかこれは!?
おいたんもしかしてモブ?モブなの!?」
暑苦しい千尋をスルーして背中に背負っていた鞄のようなものを受け取った。
・・・ランドセルをちょっと期待した
中には俺達と同じようにタブレットが入っていた。それにこれは家族の写真・・・?
あとパチンコ(武器)のようなものがはいっていた。
なんだこのサモンテイマーって。って俺よりもステが高いってなんだよ幼女強い(確信
俺が一番弱くね・・・
「ねえ、ミーシャちゃん、これがパパとママ?」
「んー?ミーシャわかんない。ママとパパは待ってろって言ってたけど、パパとママわかんない。」
「どういうことだ・・・?記憶があいまいなのか?それとも記憶喪失かなにかかこれは?」
「ねえ、お兄ちゃん、私たちでさ、ミーシャちゃんあずかれないかな?一人じゃかわいそうだよ・・・」
「あぁ、そうだな。なぁ、ミーシャちゃん。よかったら俺達と一緒にいるか?一人じゃ心細いだろ?
一緒にパパやママを探しに行こうか。」
「ほんと!?やったぁ!ありがとうお姉ちゃん、お兄ちゃん!」
ぱぁっとひまわりのような笑顔が咲く。
うーん、癒されるね・・・とニヤニヤしてたらさらが睨んできたので目をそらした。
ーーーーー
ガサガサ
「!?だれだ・・・?外になにかがいる・・・?ちょっとみてくるよ」
小屋から出て息をのんだ。あいつらだ。俺が倒し損ねたキメラの残りが追ってきたみたいだ。
「みんな!俺が倒し損ねたキメラが追ってきたみたいだ加勢をお願いしたい。」
「はあ?キメラも倒せねえのかよお前、よっわ。ハーレム男よっわ」
「むー、お兄ちゃん悪くいっちゃめ!おいたんめ!だよ!ミーシャいくー!」
外にかけていってしまうミーシャ。
「っちょwまてって。おい!ったく。まてよ、ミーシャ!
・・・!あぶねえ!」
千尋が外に出た時、ミーシャはキメラに襲い掛かられそうになっていた。
千尋がミーシャを抱きかかえ、紙一重でかわした。
「ったく、あぶねえな。おい、さらちゃん、よけたと思うけど、一応みてやってくれ。怪我あったら直してやってくれ。」
ぽーんとミーシャをさらのほうになげる千尋。
あんなほっそいモヤシボディにどこにそんな力があるんだ・・・
「ったく、こんなやつらくらい一人でなんとかしろよな・・・これから先が思いやられるってぇ・・・の!」
地面に手を置きふんっと力を加えたかと思うとその瞬間地面が隆起して2匹のキメラを串刺しにした
「んだよ雑魚じゃねえか。なっさけねえ。」
手を振ると隆起していた地面が元に戻り空からキメラの死体が降ってきた。
「ミーシャ、さらちゃん耳と目をつむりな・・・。あんま火力高くなくてこいつらを消し飛ばせてかつ森を燃やさないように・・・難しいな・・・そうだな。あれにするか。アースグラビティ」
キメラたちの上空に魔法陣が浮かび上がり重力のようなものでキメラたちを押しつぶした。
もう一度千尋は地面に手を置くと地面がまるで波のように波立ち、キメラたちを地面にのみこんでしまった
「さすがは千尋だな・・・本当強いわ・・・」
「お前が弱すぎるだけだっての。さ、終わったことだ、中にはいっとけよ。魔除けの術式張ってから俺は
中にはいるからさ。」
「本当強いですねー、千尋さん。お兄ちゃんと大違いだよ・・・」
「し、仕方ねえだろ・・・あんなん桁違いだろ・・・俺だってもっと頑張ればきっと・・・」
「さ、まだ夜だし、もうひと眠りしようぜ?眠いわぁ」
術式を張り終えた千尋が帰ってきた。眠たそうに目をこすっているあたり、相当限界なんだろう。
「あぁ、そうだな寝るか・・・」
「おいたん!おいたんおいたんおいたんおいたんおいたーーーーーん!」
ガシっと千尋の足にしがみつくミーシャ。そして・・・
「おいたんありがとー!」
にぱーっと笑うミーシャ。
「ぶふぉあ!?ちょw鼻血が・・・・やべえわ。年齢しらんけど、
・・・まったく、小学生は最高だぜ
どうしよ、今日おいたん寝れない・・・ミーシャ一緒に寝るか?」
「寝るー!おいたんと一緒に寝るー!」
どうやら、キメラを助けた千尋を気に入ったみたいだ・・・よかった。
チョロインっぽいけど、まぁ仲が良くなったってことでよしとしよう。
明日は樹海を探索して村とか人とか探しに出ないとだな・・・
明日の予定を考えつつ、ひろは眠りについた。
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