妹妹(まいしすたあ)と異世界攻略!?

沙羅夏津

第一章 異世界召喚編

第1話 現実、そして異世界へ

「・・・ちゃん・・・ちゃん!お兄ちゃん!お兄ちゃん起きて!もー、また徹夜でゲームやってたの?ゲーム出しっぱなしだよ?ほーらー起きてよー」


「うるせえなあ・・・なんだよーさっき寝たばっかなんだよ寝させてくれーーーー」


「せっかく起こしにきてあげたのになんなの!?その態度!?こうなったら意地でも起こして学校につれていくんだからね!おーきーーーろーーーー」


ゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさ


「ゆーれーーーるーーーー」


ゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさ


「わーったわーった!起きる!起きるってば!ほらどけって着替えるからさ」


「初めからそうしてよーお兄ちゃん。ごはん準備できてるよ。降りてきてね?」


「さて、寝るか。」


「寝たら殺す」


ひぇぇ・・・妹こわ・・・でも妹に殺されるなら・・・んんっ朝からくだらんこと考えてないで起きるか。かわいい妹に起こされたんだ。仕方ない。


「んんーっ今日もいい天気か。今日はなんのゲームやるかなあ。ん?今日はエロゲの発売日か・・・妹ゲーはでてたかなーっと。」


放課後の予定を立てつつ、リビングへ


「おはよ。さら。」


「おはよーお兄ちゃん。ごはんできてるから座って食べちゃって。私準備してくるねー」


おーうと気の抜けた返事を返して朝ごはんをかきこむ。相変わらず料理うまいなあ・・・


「ふう。ごちそうさま。洗い物はしておくからなー?」


「おねがーい」


俺とさらには両親がいない。正確には一緒には住んではいない。高校に俺が上がり、さらが中学になった時に一人暮らしをすると親に言ったところ、さらもついてきたのである。

さらが家事全般なんでもやってくれているのでもしも俺一人だったらどうなっていたことか・・・


「お兄ちゃーーん?準備できたー?学校いこー?」


「ああ、いまいくよ」


鍵を閉めてっと・・・。


「ああ、さら、今日はエロゲの発売日だからちょっと帰り遅くなる先に帰ってくれ」


「また妹もの?私いるのになんでゲームの女の子なの?」


「お前じゃだめなんてこと・・・いや、なんでもない。いこうぜ」


いつもの通学路を妹と歩く。っと、もうそろそろか?


「おはよー」


「おはー」


「おはよう。柊君。」


「おはよ。委員長。空、千尋」


いつもこの5人で学校へ向かう。といっても、妹は付属の1年で俺と委員長と空、千尋は1年だ。


「あー、今日の授業なんだっけ?寝る時間あったか?徹夜でゲームやってたから眠いんだ。」


「柊くん、それは委員長として見逃せませんよ?シャキっとしてくださいシャキっと。」


「あーわかるわー俺も妹ゲーの積みゲー終わってなくて徹夜だったんだ」


「おお!わかってくれるかね千尋!そうだ、今日はエロゲ発売日だろ?一緒に買いに行こうぜ」


「お前ら現実みねえのかよ・・・まあ?俺は?委員長と?一緒にいいいい?な?委員長」


「もう、空、やめてよ友達の前で・・・でも、うん。一緒に帰ろ?」


「あーもうかわいいなあ憂姫は!!ほら、お前らも彼女つくれよ現実の彼女を!」


「「あー無理無理」」


いつも通りの会話。その会話をニコニコしながら聞くさら。うーんかわいい。


「お兄ちゃんには私がいるもんね?ね?お兄ちゃん」


「お・・・おう。」


かわいい。犯罪的にかわいい。やばい。俺の妹マジ天使


「あーあ、もうついちゃったよ。じゃあねお兄ちゃん、またお昼に屋上で。長門さん、新垣さん、芳乃さ

ん、兄をお願いします。それじゃっ」


「いいよなあ。ひろはー。あんなかわいい妹いてさあ。今度貸してくれないか」


「はあ?無理にきまってんだろ?妹は俺のものだ」


「相変わらずのシスコンブラコン兄妹だなあ。仲いいのはいいことだけどさ。な?憂姫?」


「そうね。アッツアツよね本当・・・」


さあ、1時限目はっと・・・社会か。おやすみ・・・


キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン


「おい、起きろ。起きろ。ひろ。昼だぞ」


「うっわ、やっべえ、午前中ずっと寝てたのかよ俺」


「もう、柊君先生睨んでたわよ?席が遠いから起こせないけど・・・もう、近くなんだから起こしてよ新垣君・・・」


「すまねえな委員長。俺には妹しか見えていなかった」


「まーたゲームやってたの?没収されても知らないよ?」


「スペアはたくさんある」


どこからか現れた携帯ゲーム機の数々本当こいつドラ○モンかよ異空間につながってるポケットでももってんのかよ


「ほら、いこうぜ、屋上に。さらが待ってる。」


「ああ、そうだな。お前らもいくだろ?委員長、空。」


「たまには友人と食べるのもいいかもな。いいよな?憂姫」


「私は構わないわよ?いきましょ。」


今日も屋上で妹の手作り弁当だ今日は何が入っているかな。


ガチャキィィィ


「あ、お兄ちゃん、遅いよー待ちくたびれちゃった。さ、食べよ食べよ」


「すまんかったな。食べようぜ」


いつものように弁当を広げて妹と隣り合わせで弁当をつつく。委員長と空は・・・っと。うわ、あーんしてるよ・・・大胆だなあいつら。いつもはクールっ気のある委員長だけど空の前だとあんな顔するんだな・・・。千尋は・・・まあ安定か。ゲームを片手に総菜パンを食べている。


「おいしかった?お兄ちゃん。はい、お茶。」


「おう、いつも通り最高にうまかったぜごちそうさま。さら。」


お茶を受け取りつつ、空を見る。


ん?なんだあれ?こっちに向かって・・・ッ


「さら!あぶねえ!」


「キャッ」


間一髪のとこでさらを突き飛ばし回避させる


「なんなんだよお前さらになにしやがる」


「おやおやおや、みなさんおそろいで・・・とりあえず初めまして。そして・・・・・さようなら」


は?


さようなら?なにがだ?


「え・・・」


飛んだ。何が?血。血。血。あいつが持ってるのは・・・鎌!?どこにあんなのをしまって!?


「いやあああああああああああああああああああああっ空っ空あああああああああああああ」


「おい、そら大丈夫か?空、空、空!!おい、返事しろよ空!!」


「あっははー彼氏さんバイバーイ」


ヒュンッ


大鎌を振るう。そして飛ぶ首。噴き出す血。血。血。


「カップルいっちょ上がりイイイイイ次はそこのゲームやってるお前だああああ」


あいつこんなときでもゲームかよ!?ってきがついてねえ!


「よけろおおおおおおおおおおおおおおお千尋おおおおおおおおおおおおお」


「ん?」


グシャアアア大鎌を持ったアイツは千尋の体を真っ二つにした。


「ッチッはええっ逃げるぞ!さら」


なんだ?つかんだ手が軽い・・・・


「!?腕が・・・さら!?おい、おい!」


「おにぃ・・・」


ブシャアアア


「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああさらっさらあああああああああああああああああああああああああああ」


「あっはっはあっ残るは君だけだネさあ君も一緒にお逝きなさーい!」


なんだ!?なんなんだこいつは簡単に人を殺してまるでゲームじゃねえかこんなのなんだよなんなんだよわっかんねえよいやだまだ死にたくねえまだ死にたくねえ逃げろ。逃げるんだ逃げる?どこへ?一瞬で4人の命を奪ったあいつから?どうやって?・・・無理。


「さら、お前はおいていけねえよ。一人にはできねえ。な?俺たちはいつも一緒だ・・・」


視界が真っ暗になる。ああ、死んだんだ。俺・・・まだ死にたくなかったな・・・でもさらのいない世界なんかありえねえもんな・・・じゃあ死んだほうがマシ・・・だな。あぁ・・・できることならこいつを殺して敵をうちてえ・・・悔しい・・・悔しいよ・・・


「っふ。あっけないものねえ?さあ私は帰るかしら。これであの子たちは送られてるはずだし。ね?また向こうで会いましょ?」




「ようこそ。楽園へ。目覚めなさい選ばれし者たちよ・・・」

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