ネタバレは避けますが、悲しいシーンが最高品質。 手を振り続ける、きっとまた会いたいから。それが私の支え。 天秤が壊れるほどに想いは重く、大切だよとあなたは笑った。 独特の雰囲気の演出。不思議な出来事がたくさん。 二人のふれ合いが暖かい。
生前の記憶を失った幽霊。そんな自分を視る事が出来る少女と出会い、関わっていくことでやがて全てを思い出す。同作者の別作品に出てくるとある人物の過去を描いた作品です。コレを読んだ後だとより一層のめり込めます。ぜひそちらも読んでみてください。
幽霊の少女が出会ったのは、唯一幽霊の姿を見ることができた、ちえりという少女。明るく楽しいちえりに、幽霊の少女は触れ合いの嬉しさを覚える。現世の誰とも触れ合えないのは、やはり寂しかったから。なぜだろうな、なんだかちえりとの関わりには、とても心に引っかかる何かがある。二人の秘密から繋がれた物語は、死んでしまっても尚、生命を繋いでいく。ほんの少しだけ差し込んで、ふいに温かみを溢してくれる陽だまりのよう。一時的な奇跡を見つけてくれてありがとう。
シンプルながら良い話だったと思います。読みやすかったです。