キノコはかせの研究成果
その少年には家族がいなかった。
いつもキノコを観察していたから、彼を拾ったきこりのおじさんはキノコはかせと呼んでいた。
少年はキノコ全般を愛していた。
…といえば聞こえはいいが、彼はキノコ界では有名な浮気者と知れ渡っている。
熱しやすく冷めやすい。
どれだけたくさんの愛情を注いでも別のキノコに興味を持ってしまえばそちらへ真摯な愛情をおくる。
スケッチブックに収められたキノコは彼が愛していた間恋人を描いたもの。
少年は読み書きができないがキノコたちの特徴や魅力を全て画力であらわせてみせた。
キノコ学者たちはその洞察力に大変驚いたという。
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