※彼は忘れようとしていた
一辺0.5メートルの立方体の木箱。
人の脳は知識を記録し、思い出を記録する。
しかし、中には障害が理由で記録できない場合がある。
この木箱の持ち主は後天的記憶障害の青年。
箱の中には、思い出すきっかけとなるアイテムがおさまっている。
人為的に破壊されたおもちゃの自動車。
ホルマリン漬けされたペットの脳髄。
親友から託された血濡れのナイフ。
箱に入っているアイテムは一回につき一個ランダムに出てくるが、ナイフを見つけてしまったとき、無理やり忘れようとした思い出がよみがえる。
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