第4話

 2月、大学の期末試験やレポート等を片付け、春休みが始まる。



 志帆が彼氏と別れたという噂を、年明け耳にした。




『相談したいことがあるんだけど、今から会えない?』


『バイトが今日ヒマで12時に上がれるんで、そのあとなら!』


『おっけー笑 じゃあ待ってるー笑』



 午後11時ごろ突然LINEが来た。久しぶりで、嬉しくて、急いでバイトを終わらせて、大学近くにある居酒屋まで行った。




「ごめんね、急に。」



「全然大丈夫すよ。」



「飲み放題でいい?割り勘だけど」



「そーしましょう。気にしなくていいですよ。バイトしてるんで。」




 ありがと。そう言ってビールとピーチウーロンを頼んだ志帆と、だらだらと話し始めた。



「期末試験どうだった?」



「なんとか。単位ギリギリだと思います。結構難しくて。」



「うちの学科の試験、他と比べて少し難しいからねー。」




 彼氏と別れた話は、志帆からされなかった。自分がLINEを既読無視したことも触れずに、ただただたわいも無い話をして、居酒屋を出た。




「コンビニでなんか買って、うちで飲みなおさない?」




「明日午前講義ないんで、大丈夫ですよ。」




 コンビニでおつまみと缶酎ハイを買って、大学から歩いて20分程の所にある志帆の家まで行った。



 道中、酔っているせいか、なんだかとても悲しくなった。

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