十月十八日
完成品を目の当たりにして、それについてすでに完結していると思ったならば、それで終わってしまう。それでいいと考えることは、その時はよいと思うのであろうが、時が過ぎてしまえば、やはりそれはまだ完成とはとても言えず、その思考は、これから先のあらゆる自分の内から湧き出てくる感情を殺してしまうことにもなりかねなかったりする。そういったことを考えた。十月十八日、じつに一か月ぶりの所感であった。季節は深まっていくばかりである。
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