CMで失敗?!

『越路吹雪物語』 を見ているので、昼間のCMはおなじみです。

よくぞここまで、いろんなひとが、いろんな商品を紹介するってほど、手を替え品を替え、購買意欲をかき立てようとします。

合唱サークルの湯山先生は、ジャパネットで購入した掃除機が吸い込まず、

「あー。お金を無駄遣いした~」

と悔やんでいるそうです。

なので、わたしらはCMだけ見て、どんなに欲しくてもがまんです。

なかでも欲しいなと思うのは、シミ・ソバカスを退治してくれるアイテム。

夫が、『これはいいよ』 と買ってくれたのがあるのですが、CMを見ていると、こっちの方がよさげに見える。

ジャパネットの販売員、語りがうまいね。


有名な芸能人お勧めの健康食品というのもあります。

童謡歌手でもあり、歌謡曲も歌っている、とある女性シンガーがお勧めしているのは、サントリーの 『フィッシュオイル』。

昔たおれたことのある彼女は、この青魚を主成分にしたフィッシュオイルを、毎日飲んでいるそうです。

我が家もフィッシュオイルを飲んでますが、サントリーではなく輸入品。

ネットで購入した方が安いけど、高いモノのほうが効きそうな気がしますよね?

血液サラサラになる効能が同じだったら、安い方がいいに決まってるのに、女性シンガーが、力を入れて、

「これ、効きます」

と言うのを聞くと、もう、たまりません。


そういえば、こんな商品もありました。

コップになみなみとそそがれたその液体。悪役で有名な俳優さんお勧めの健康食品です。

コワい顔をして、一気に飲み干し、

「まずい! もう一杯!」

流行りましたねえ。

夫は、この宣伝に惑わされ、東京出張の時に青汁を飲んでしまい、

「げーっ!」

いくら健康のためでも、まずいものはダメだとげっそりしていました。

宣伝って、人を動かしますね。


CMは、あれやこれやと商品を並べるわけですが、なにを売っているのか判らないのもあります。

特に衣服や、靴なんかは、まったく関係のない画像が流れたりしてね。

音楽でイメージを喚起したり、キャッチコピーで主張する。

テレビやラジオからは、『これをお勧めします!』 という企業側のメッセージ。

あんまりいろいろありすぎて、刺激に慣れっこのわたしたち。

たまに昭和の懐かしいCMが、「タイムマシーン」 とかいう番組で流れたりすると、のどかさ、のんきさに、現代の秒刻みの慌ただしさを感じます。


CMでは、どれだけ有名な芸能人を使うかで、ターゲット層が決まったりします。

ターゲットにする消費者の年齢に沿って、採用される俳優や歌手が違うんです。

昼間のCMでよく見かけるのは、加山雄三ですね。

あのひと、ほかに仕事がないのでしょうか?

すでにでっぷりと太っているのに、健康食品の宣伝しています。

ヤクルトの宣伝をしていたのは、いまは亡き長嶋茂雄さんでした。

脳溢血で倒れたと聞きましたが、たしかヤクルトの効能は、『血圧が抑えられる』 新しいタイプのものだったはず。

どんなに毎日飲んでいても、ほかのところで暴飲暴食していたら、なんの効能もないのです。


最近の若者は、みんな同じような顔、同じような声、同じような笑顔、それがかえってターゲット層をひろげているようです。

声優の水島優さんが、「もっと個性を出すようにした方がいい」 と助言していましたが、平均的なレベルの方が、悪感情をもたれにくい。

身近に思えるし、すぐ手が届きそうなスターたち。

それだけに、なにを紹介していても、その商品のウリがよく判らなかったりします。

すぐ、忘れ去られてしまうインパクトのないひとたち。

商品の自己主張も、ドングリの背比べになったりしているかもしれません。

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