これはラブコメと言えるのか?!
@Momenrider
学校に出会いは求めていません。
『ザ・インフィニティ・パワー』
爽やかな春の朝。桜が舞い、小鳥たちが鳴いていた。太陽の光が俺を照らしていた。俺の名は沢田健人さわだけんと。埼玉県にある魔術高校に入学してきた。
ったく何で俺がこんなの高校に...。
「どーせ、心の中でめんどくせーなんて考えるんでしょ?お見通しよ」
「うるせぇな、フィリア。こっちは考え事してるんだよ、邪魔すんな」
フィリア・テスタ、金髪碧眼の美少女で俺の幼馴染。
一応生まれはアメリカだが親の事情により、子供の頃から日本にいるため日本語はペラペラだ。
「むー!女の子にそんな汚い言葉使いするなんて!これだから日本人は...」
「まずお前、子供の頃から日本にいるから日本のことしか知らないだろ!」
「はぁ!?アメリカの紳士はそんな言葉は発しません~。これだから日本人は...いや、これは日本に失礼ね。訂正するわ、これだからバカは...」
「そのバカって言うのは俺のことかな?フィリアさん?」
「当たり前でしょ、聞くまでもないわ」
「お前な、何で俺に対してだけそんな態度なんだよ!」
そうフィリアは俺にだけこの態度で接してくる。ほかの人に礼儀正しい。
「あんたがウザイからに決まってるでしょ」
「即答!出た即答!それでもアメリカのレディですか?」
「はぁ!?私もバカにするのは何回でも受け付けるけど祖国のアメリカをバカにするのわ、頂けないわね!謝りなさい!土下座よ土下座!」
「だったらお前も俺に謝れ!」
「嫌よ!あんたが謝りなさい!」
「まあまあ2人とも落ち着いて。周りが見てるから、ね?」
とそこに俺のもう一人の幼馴染、清田晴一きよだせいいちが仲裁に入ってきた。
「邪魔だ晴一」
「それは周りを見ても言える?健人」
チラッと周りを見てみると同じ魔術高校の学生達がこちらを見ていた。やっべぇ、声がデカすぎた...。
「...すまん、晴一。熱が入りすぎた」
「ごめんなさい晴一。私も周りが見えていなかったわ」
「分かってくれればいいんだよ、2人とも。さ、魔術高校に着いたよ。あと5分ぐらいで集合時間になっちゃうから急ごう」
「ああ、分かった」
「えぇ」
魔術高校。
日本に唯一存在する魔法専門の学校。入学できるのは固有魔法を持つ者だけ。
「よしじゃあ行くか」
俺とフィリアと晴一は門をくぐった。
だが俺はまだ知らなかった、
この高校に秘められた最凶最悪の災難を。
「つまらんな」
思わず口に出てしまった。木下にススメられて買ってみたがあまり面白くない。
帯には『魔法物ラノベの王道にして邪道』と記載されている。どっちだよ。やっぱり魔法物ラノベもそろそろネタが尽きてきたか。あ、あと異世界物も。このすばとかリゼロみたいな奴は面白いんだけどなー。最近はチート系主人公しか出てこない。
俺はカバンに先ほど読んでいたラノベ入れた。
はぁ、高校入学初日から嫌な気分か...。俺は今日から塚山高校の1年として入学してきた。もちろん幼馴染やら特殊能力も持っていない、ごく普通の男子だ。
「ここか...」
『入学式』と書いてある門には『
よし、俺は今日から高校生だ。真面目に静かに生きる。大事は起こさない。例えラブコメ的展開が訪れたとしても出来る限り、避ける。というかそんな物は来ない。よし、一人語り終了。
俺は入学式の会場、体育館へと足を動かした。
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