アメリカ視点 2話
日本帝国皇帝が暗殺されたことによる緊急会合から数日が経ち、定例会合での大粛正からも1日か2日が経過した。
ニュースを見ていて予感はしていたが見事に的中した。
日本帝国皇帝が実は生きていたことと、日本帝国での皇帝親政を掲げるクーデターの成功に伴う緊急会合が行われていたらしく私達は翌日にその内容が告示され知った。
内容は以下の3つだった。
1日本帝国への戦争目標の正当化
2 皇帝暗殺への再挑戦
3 アーリア帝国の擁護
聞いた話だが日本帝国は皇帝暗殺をアーリア帝国のスパイによる犯行だと断定しているらしく、アーリア帝国の国際的擁護が盛り込まれたそうだ。
さらにその翌日
大統領の演説がテレビでやっている。
「合衆国国民諸君、おはよう。朝から私の演説で時間をとらしてしまって誠に申し訳ない。しかし私は君達国民に伝えたい事がいくつかある。それは日本帝国についてだ。この70年の間我々はこの傲慢な国を放置してきた。解放を謳い自分らに従属する傀儡国家を増やす為に、そして資源を求めて70年ほど前日本は戦争を起こした。しかしそれに対し我々の祖父母達は寛大な心でその行いを見逃し国際協調の輪に加えた。しかし今一度考えてほしい、彼らは傲慢では無いだろうか?なぜ私が急にこのようなことを言い出したかと不思議に思った人もいるはずだが、その理由は先日の日本での皇帝暗殺未遂事件をきっかけに私は思い立った。自分らの国内での出来事を他国のスパイのせいにする姿勢が私はどうも納得できない。もし彼らの国にこの先何かがあったとしたら我々アメリカのせいにすることもあるんじゃ無いだろうか?人のせいにする身勝手国家だ、そう思われても仕方ないだろう。みなにもう一度日本について考えてほしく思い私は演説をした。ご静聴ありがとう、よい一日を!」
案の定な内容だった。
レライの会合で決まった内容はアメリカ大統領の発言となる、まさにその通りだった。
大統領は今やレライや母体であるイユ財閥の言いなりになっている、アメリカ合衆国はレライ連合の傀儡国家だって皮肉を言っている人もいたくらいだ。
我々メイソンは何も日本帝国をズタズタに壊したい訳じゃ無い。
日本帝国を筆頭とした大東亜連合やソビエトを筆頭としたコミンテルン連合を含めた世界中の全ての国と地域を1つの政府の下で統一し地球連合、地球連邦政府の樹立を目指している。
そうすることにより太陽系外に存在する国家と対等に外交関係で渡り合おうという考えだ。
そして宇宙人と渡り合うんだから人間の機械化及び蘇生による人類のステップアップの流布も目的に含まれている。
戦後の止まってしまった時間の中でもうすでに人間の機械化は実現できているし、太陽系外に存在する生物及び国家に類似するものとの交流も行なっている。
しかしこういった事実は一切レライの関係者以外は知る由もない。
と、一人で頭の中の情報整理を行なっていたがまだ朝早いし今日は学校も会合も無いので久々にニューヨークの街を散策しようと思い支度を始めた。
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